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名古屋飛ばし

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東京・大阪ではやるのになぜ名古屋が… 「名古屋飛ばし」

 「名古屋飛ばし」 あるいはアレンジとしての 「〇〇飛ばし」 とは、全国ツアーや日本の主要大都市で開催されるコンサートやライブ、各種 イベント などで、東京や大阪、札幌や福岡などでは開催されるのに、日本三大都市圏のひとつである名古屋 (愛知県) およびその周辺地域 (中京圏) がしばしば飛ばされてしまう状況を指す言葉です。

 言葉の 元ネタ ははっきりしませんが、JR東海が1992年3月に東海道新幹線に投入した 「のぞみ」 の一部がJR名古屋駅に停車せず、これを名古屋の政財界やマスコミが 「名古屋飛ばしだ」 と問題視したあたりから、よく耳にするようになっています。 またそれに関連し、一部の アニメ 番組などが中京地域で放映されないことを名古屋飛ばしと呼ぶこともあります。

 全国で開催されるイベントの中でも、とりわけ音楽関係のツアーイベントで名古屋が飛ばされがちなのは、ひとえに イベント会場) が少ないことに起因します。 日本の場合、何かにつけて東京一極集中が酷く、とくに国内屈指の大規模なイベント会場は関東地域に集まり、その他の地域には十分な数がありません。 それでも大阪 (関西地域) にはそれなりの規模の会場がありますし、札幌や福岡の場合は人口比で見ればそれなりに充実した施設がないわけではありません。

 しかし名古屋 (愛知県) の場合、人口に比べてイベント会場の数が少なく、とくに10,000人以上収容可能なコンサートホールは極めて少なく (ナゴヤドーム・豊田スタジアム・ポートメッセなごや・日本ガイシホール程度)、「ライブをやりたいが場所がない」 という状況になりがちです。

 もちろん全国ツアーと云っても数万人規模のライブを47都道府県全てで開くケースは存在せず、前述した都市をはじめいくつかの大都市圏に限られるので、別に飛ばされるのは名古屋だけではありません。 しかし東京・大阪に次ぐ地位を占める名古屋が飛ばされるインパクトは大きく、中京地域に住む人にとっては 自虐 や恨み節、それ以外の地域の人からは揶揄として、この 「名古屋飛ばし」 は使われがちなのでした。

日本三大都市圏・名古屋の微妙な存在感

 名古屋は人口や産業・物流としての規模や重要性は極めて高く、日本の三大都市圏と呼ぶにふさわしい存在感を持っています。 しかし単純に人口という面で云えば横浜 (神奈川)、あるいは福岡などにやや押されがちな部分もあります。 また東京一極集中といいつつも、関東地域だって大規模なイベントホールやコンサートホール、スタジアムの数は限られており、イベントやライブを開催する人たちの間では 「日本には箱がなさすぎる」 とは散々聞く話です。

 しかし 1990年代のバブル崩壊、その後の 「箱物行政批判」「コンクリートから人へ」 といった意見の強まりもあって、この傾向が今後大きく変わる可能性は低いと考えられています。 そもそも日本最大の コンベンションセンター たる 東京ビッグサイト も世界基準で見たら小さいですし、5万人以上が収容できるスタジアムが日本には数えるくらい (日産スタジアム・エコパスタジアム・味の素スタジアム・ヤンマースタジアム長居) しかありません。 定期的に利用される野球やサッカーのスタジアムはともかく、バブル崩壊後に稼働率が下落して経営難に陥った施設も多いため、慎重になるのも仕方がない部分もありますが…。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2006年10月5日)
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