「オンリーイベント」 のさらに小さい特化型 「プチオンリー」
「プチオンリーイベント」 とは 同人誌即売会 のうち、特定の アニメ や マンガ、ゲーム の作品タイトル、あるいはそこに登場する1人もしくはごく限られた キャラクター や カップリング のみに特化した専門的なイベントのことです。
こうした趣旨の イベント には オンリーイベント がありますが、これのさらに規模が小さいものがそれにあたります。 「プチオンリー」「ミニオンリー」 のほか、開催方法から 「イベント内イベント」 などとも呼びます。 ネット では、プチ厭離、ミニ厭離 と書くこともあります。
対義語は大規模なオンリーイベント、あるいはあらゆる ジャンル を含む オールジャンルイベント となります。
極めて専門性の高いイベントで、近年増加中の 「プチオンリー」
基本的に 「オンリーイベント」 は、「オールジャンル」 のイベントに比べて規模は小さいものですが、「プチオンリー」 と呼ばれるようなものは、さらに小さい規模となります。 また単独で開催するケースはほとんどなく、他のイベントと合同で 会場 を使って開催するとか、プチオンリー複数を組み合わせてひとつの大きなイベントとなるような形態となったものなどが、主にそう呼ばれています。
単に開催規模が 「小さい」=「プチ」 ではなく、運営 スタイル自体が違っている場合が多いのですね。
まとめるには大きすぎ、切り分けるには小さすぎるジャンル
この種のイベントでは、他のイベントと比べてよりマニアックな密度の濃いイベントとなるケースが多いのですが、同人 や 同人誌 の人気の高まりと共に全体の参加数が増えていること、その時点その時点で 「流行」 のジャンルはあるにせよ、古い作品やごく一部が支持しているだけのようなマイナーなジャンルの ファン も 「その他」 で 「一まとめ」 にするほど小さくない状況にもなっています。
しかしそれぞれが単独で会場をレンタルするには人集めの点でコストに見合わない場合も多く、ジャンルが細分化しすぎたことによるイベント開催の難しさも顕著になっています。 そこで 印刷屋さん やその組合、あるいは同人イベントを定期的に開催している企業や団体などが、主催するイベントの会場の一部を 「プチオンリー」 にレンタルしたり、開放し支援するケースもでてきました。
シティ系、地方イベント系、様々な 「プチオンリー」
イベント内プチオンリーの有名なところでは、COMIC CITY を開催している 「赤ブーブー通信社」(赤豚) のイベント内イベント企画としての 「プチオンリー」 サービスがあります。 「プチオンリー」 を開催したい サークル や個人は、原則としてまずは通常の 「COMIC CITY」 の参加申し込みをして サークル参加 をし、イベント内イベントの開催を公式サイトなどで 告知。 他の参加を希望するサークルも、その 「プチオンリー」 への参加を表明して、「COMIC CITY」 の申し込みを行うことになります。
これらと異なるケースとしては、地方イベント などで、複数のイベントの 主催者 が 「どうせなら、一緒にやってしまおう」 といった計画を立てて、「合同イベント」(共同開催もしくはそれに近い開催) として立ち上げる場合もあります。 この場合は単に会場が同じなだけで、主催者も運営団体も異なり、申し込みなども別途行うことになるケースもありますが、多くの場合、中心となるもっとも大きなイベントが 代表 や窓口などになり、全体を取り仕切るような感じになります。 「プチオンリー」 開催を希望する人は、サークルスペース の数 (=会場の面積) を目安に、応分の会場レンタル費などを分担してイベントを作ることになります。
こういったケースで有名なのは、地方イベントの雄、新潟の ガタケット などがあります。 これらの場合、プチオンリーだけでなく、コスプレ のイベント (コスイベ や コスパ) を併設したり、アニメなどの 商業 キャラクターグッズの中古品を売買するフリーマーケットなども併設されるケースがあり、同人ファンのみならず、アニメファン、マンガファンが集う複合イベント、総合イベントのような魅力を持つこととなります。
そんな隙間ジャンルでイベント開催かよ…! ネタとしても楽しめる 「プチオンリー」
具体的なイベントの開催内容は、通常の 「オンリーイベント」 などとさほど変わりはありませんが、ジャンルを 限定 したオンリーの中でもさらに細分化されたようなイベントとなりますので、「サークル参加者」、一般参加者 ともに旧知の間柄だったりもして、アットホームな交流の場的な要素がとても強いイベントとなるケースが大半です。
ただし、単独開催に比べかなり 「お手軽」 に開催できますので (とはいいながら、かなり大変なんですがw)、ノリ と勢いだけの集まりもあって、その刹那感がたまらない魅力になっている場合もあります。
同人イベントは本来 「同人誌即売会」、つまり 「作品を持ち寄る場」 なのですが、中にはイベントの開催自体が 「ネタ」「ギャグ」 として笑えるような、まるでイベント開催そのものが作品になっているような面白いものもあります。