イベント開催の東京・関東地区への集中は圧倒的なものがあるのですが…
「地方イベント」 とは、要するに東京や大阪、あるいは関東や関西地域以外の地区で開催される 同人イベント の事です。 一説には東京開催以外は全て地方イベントだとの説もあります
例えば東京で開催しようとしたものの会場が見つからなかったので、急遽どこか隣りの県で開催した イベント を、わざわざ 「地方イベント」 とは呼びません。
規模は中小のものがほとんどで、同人誌即売会であると同時に、同じ地域の マンガ の ファン の情報交換・交流の場的な色彩の強い点が特徴となっています。 現実問題として、各種イベントの関東地区への集中は圧倒的なものがあり、また加速する一方ですので、こうした地方イベントの役割の重要性は、これからますます高まってくるような気がします。
交通費も節約できる、身近な同人イベントの存在
どこも 運営 は経済的に苦しいながらも、「地方イベント」 が積極的に催されまた支持されるのは、ひとつには、お小遣いにも困る若年層にとって 「交通費」 の負担はとても大きく、近場や地元で開催されるイベントは金銭的なハードルが極めて低いということがあります。
マンガや小説などの創作は、小学校から中学にかけて実際に真似事のような形でやり始め、また同じ時期に様々な同好の士と刺激し合うくらいでないと、なかなか 「モノ」 になりません。 楽器などの音楽関係、スポーツなんかもそうですが、小さい頃から努力し継続して 「修行」 していないと、大学生あたりで 「マンガ研究会」 あたりに入る頃に、そうして来た人と圧倒的な差がついてしまっていたり、場合によっては 「プロとして通用する レベル に、いつまで経っても届かない」 なんてことになってしまうんですね。
地方イベントによっては、サークル参加 をする人の年齢制限を設けていなかったり、その費用をものすごく低く抑えているものもあります。 また若年層を他の参加者と同等に扱うため、アダルトなどのいわゆる 18禁 を厳格に分けたり、健全本 のみとして、アダルトを全面的に禁止している場合もあります。 結果、中高生サークル などが頑張って参加しているケースも珍しくなく、そうした 「刺激を相互に与える場」 として、「マンガ大国 日本」 の裾野を広げることに大きな貢献をしていると云えます。
手作り感と、同じ 趣味 の人たちとの出会い、親睦
また、パソコン通信 や インターネット 上での活動を行っている 同人作家 さんの場合、居住地域以外の地方に知り合いや友人がいる場合も多いので、こうした地方イベントへの参加も、小旅行を兼ねた親睦会として行う楽しい催しの一つですよね。
こうしたイベントの中では、新潟県で開催されるオールジャンルイベント ガタケット が、歴史と活発な展開でその代表となっています。
なお純粋な意味での 「地方イベント」 とは呼べないものの、全国各地で継続してイベントを立ち上げている コミックライブ系 の おでかけライブ や コミックシティ系 (Comic City/ シティ/ コミシ) の各種イベントの開催頻度には、目を見張るものがあります。 規模や内容の点で、必ずしも成功しているとは言い難い側面もある両イベントですが、なんでもかんでも東京東京のイベントの中にあって、熱心に全国を巡る姿勢は、もっと評価されて良いと思います。