私は見たんだ! こう…葉巻型の母船から小さい円盤がいくつもいくつも…
「アブダクト」(アブダクション) とは、宇宙人 (異星人/ 地球外知的生命体) に連れ去られてしまうことです。
英語としての 「Abduct」(Abduction) は、人を力ずくで外に連れ出す、誘拐する、拉致する…といった意味ですが、日本で 「アブダクト事件」「アブダクト体験」 という言葉を使う場合は、ほぼ 「宇宙人に誘拐された、拉致された」 の意味でのみ使うといって差し支えないでしょう。
「空飛ぶ円盤」 とか 「UFO」「宇宙人」「エイリアン」 などが出てくる 「オカルト話」 の中によく登場する言葉ですが、実際に英語圏でもこの使い方で使用されていますし、日本にあっても単に 「誘拐」 というより 「アブダクト」 の方が何となく科学的で説得力のある舶来言葉のイメージがあるのか、その手の話をまとめた本やムック、テレビ番組などで繰り返し使われるようになり広まっています。 あるいは 「誘拐」 や 「拉致」 といった 普通 の日本語の表現は現実の犯罪で使われる場合も多く、被害者なども現実に多数存在するため、「不謹慎」 なイメージを避ける空気もあったのでしょうか。
なお Abduct の意味には筋肉などの 「外転」(腕や足、それらの指や眼などの筋肉の動きによって、それらが体の中心に向かって外側に移動する、向く状態) の意味もあります。
宇宙人に何か銀色に輝く部品を埋め込まれたんです!><
おたく 関係の一部の人たちにとって、「オカルト」(精神世界、波動系の話題) は切っても切れない関係にありますが、一般的にはあまり使われない用語である 「アブダクト」(アブダクション) も、「連れ去られた」「拉致された」 なんて意味で比較的使われるケースが多いようです。 使用例としては、「マンガ の 締め切り が間に合わず、先輩にアシスタントとしてアブダクトされた」 なんて感じです。
ただし UFO 関係の 「アブダクト事件」 では、宇宙人による 「人体実験」「人体解剖」 のような行為がセットになっているケースが多く (何かの部品やチップを体や頭に埋め込まれた、宇宙人の子供を身ごもった、戻ってきたら別人みたいになっていた、など)、これが転じて 「先輩に イベント会場 にアブダクトされて、すっかり○○にハマってしまいました」 なんて文脈で使うケースもあります。 この場合は、インプラント などと呼ぶ場合もあります。
ドラマ 「X-FILES」 の人気でブレイク
なお日本では、テレビ朝日系列で放映されたアメリカの人気連続テレビドラマ 「X-FILES」 などでこの言葉が度々触れられ (FBI特別捜査官 フォックス・モルダーの妹が、「アブダクト」 されたという 設定)、一般でも言葉として広まるようになりました。