気が付いたら回線切断ぐっすり熟睡… 「寝落ち」
「寝落ち」 とは、ネット で リアルタイム性 のある チャット や ネトゲ (ネットワークゲーム) に参加していたユーザーがそのままぐっすりと寝込んでしまい、回線が切断、サービスから強制的にログアウトされて 落ちて しまうことです。 居眠りによる自然落ちとか回線落ちと呼ぶ場合もあります。
こうした言葉が広く使われるようになったのは1990年代、パソコン通信 や初期のネトゲなどの頃です。 当時はネットへの接続には電話回線が利用されており、「つながっている = 電話をかけている」 状態となっていました。 チャットやプレイ途中で利用者が寝てしまってそのまま回線がつなぎっぱなしになると、当然ながら長時間電話と同様の料金 (3分間 10円とかそれ以上) がかかってしまいます。 その防止のために一定時間操作がされない状態が続くと、自動的に回線を切断したり、サービスからログアウトするよう 設定 した使い方が一般的でした (そうした設定はホスト局側やゲーム側で行ったり、通信ソフトやモデム側で行ったりしていました)。 利用者が寝る = 回線が落ちる、という訳です。
ちなみにトイレや急用などでしばらく席を離れる場合は、回線落ちを防ぎ オンライン 状態を維持するために、キーボードの適当なキーに重しを乗せて操作されている状態を維持したり、コントローラのスティック部分に輪ゴムをかけるなどして入力されている状態にしていました。 この状態で寝てしまうと翌朝真っ青になったりします。 なにしろ6時間放置したら市内局番でも1,200円、有料ホスト局ならその間の 課金 も同じくらいかかり、さらに遠距離局番宛だと料金は天井知らずですから…。
回線落ちがなくなっても、寝落ちは続く…
その後テレホーダイ (夜11時から翌朝8時まで、事前に登録した特定の電話番号への通話がかけ放題になる定額サービス) が登場したり、インターネット が普及して常時接続当たり前の時代となると、「利用者が寝る = 回線が落ちる」 も 「昔の話」 のような感じにもなっています。
とはいえユーザーが寝ていてはどうしようもないので自動切断機能 (ログアウト処理) などは実装しているゲームが多いですし、人間はいつの時代も眠くなったら寝てしまうので、回線落ちの有無に関わらず、ネットにつなぎっぱなしで寝ること = 寝落ちという形で、すっかり定着することとなりました。
それにしてもベッドで横になってスマホを操作している間に寝落ちするならまだしも、椅子に座り机の上のパソコンでチャットやゲームをしていたはずなのに、なんで翌朝になると勝手に布団の中にいるのでしょうか。 訳が分かりません…。