同人用語の基礎知識

客演

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いつもと違う場に出演・共演し新しい何かを生む 「客演」

 「客演」 とは、演劇や音楽の分野で用いられる言葉で、特定の団体や劇団、音楽バンドなどに所属しない個人、あるいは異なる団体などに所属する外部の 演者 やアーティストが、いつもとは異なる場に参加・出演 して、その場の演者らと 共演 することを指します。 ゲスト出演や参加、セッションと呼んだり、その場の本来の演者との交友関係に基づく出演や出演料といった対価が建前上発生しない出演として友情出演と呼ぶこともあります。 サプライズの演出として、飛び入り参加や押しかけ参加の形を取ることもあります。

 この形式での出演は、一般的に客演する側がゲストとして招かれて実現することが多いでしょう。 あくまで 主演 はホストとしてその場に元からいる演者であり (ほとんどの観客や 視聴者 もそれ目当てで集まっている)、客演側はその 主演者 や場を盛り上げたりサポートする役割です。 演劇などでは印象的な役ではあるけれど全体からしたら短い時間だけ出演するちょい役、音楽でも1曲からせいぜい3曲程度のボリュームに抑えることが多いでしょう。 同時に複数の客演が共演することもあります。

 一方で、人気実力ともに圧倒的な存在である主演者が、期待の新人や異業種の才能を招聘し、自身が持つ大舞台で演技や演奏を披露する場を提供する役割を担うこともあります。 場合によっては主演者が尊敬する大御所を招いたり、個人的に恩義のあるアーティストをもてなすために招くこともあります。 観客らにとっても新しい 作品 やパフォーマンスを知る機会が提供され、貴重な体験となるケースが多いでしょう。 とはいえ本当に個人的なあれこれで招いた場合は、その内容や受け取る ファン によっては個人的なことに付き合わさせられた感があって困惑することもありますけれど。

商業的なメリットがあったり、その分野の発展に寄与したり

 客演者は事前に 公式告知 がされることもあれば、非公式な 匂わせ だけにとどめたり、サプライズ演出として告知や発表が全くされないこともあります。 舞台や イベント主催 する側にとっては話題性を高めたり集客効果も期待できますから、サプライズ狙いとしてもそれとなく仄めかすような扱いも多いかもしれません。

 客演が成功するかどうかはケースバイケースですが、上手くいけば様々な表現スタイルや技術を持ったアーティストが集まり共演や 競演 を通じて、作品そのものの完成度や魅力の向上が期待できるでしょう。 また招く側も招かれる側も他の団体や作品との コラボ といった形で刺激を受け合ったり、異なる観客や視聴者層に自らの存在をアピールし、活動の幅を広げることもできます。

 ただし客演成功にはその意義やそれぞれの役割や責任についての明確な理解と事前の準備が必要です。 しばしば音楽系のライブやイベントなどでは飛び入り参加のような形で客演がされることもありますが、よほどそれ以前からの友好関係や互いの活動領域への理解と リスペクト がなければ、雑味や不協和音を生じてしまうだけでしょう。 飛び入り参加とか押しかけ参加といいつつも、実際はリハーサルに参加していたり、あるいは特別なリハーサルが必要ないほどに日ごろから親密な関係や臨機応変なパフォーマンスが行われる ジャンル でないと難しいでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2008年6月24日)
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