淫夢からでたカッコつきスラング… (迫真)
「(迫真)」 とは、真に迫ったセリフ、本気で真剣なセリフのこと、あるいはそういうフリをして茶化すような独特の言葉です。 2010年代初期から ネット を中心に爆発的に広まった表現で、通常は 掲示板 の レス や コメント の末尾にそのまま付け足します。
例えば、
同人用語の基礎知識って キモい (迫真)
といった感じです。
いったい何度 「真夏の夜の淫夢」 は蘇るのか…
元ネタ ですが、2001年に発売された ゲイ ビデオ、「Babylon34 真夏の夜の淫夢 the IMP」(淫夢/ コートコーポレーション/ COAT CORPORATION) の作中セリフと、それにまつわる ネット民 のセリフ書き起こしに由来します。
この作品は、プロ野球選手と思しき人物 (苗字の ローマ字略語 による、いわゆる TDN氏) が大学生時代に出演していたとのことで2002年に話題となり、その独特の作品のムードから人気に。 さらにこの人物が日本人としては21人目のメジャー昇格となって、2004年4月にも騒動が再燃。 これと前後して、有名な 「アッー!」 という言葉が ネットスラング として流行しました。
その後いったんは騒動も収まりますが、2009年頃に懐古ネタに触れる中で再び話題となり、ビデオ中のセリフなどを書き起こす作業などが活発化。 様々なセリフの後に、そのセリフの喋り方や口調をあらわす表現がつくようになりました。
その際に使われたものの1つがこの 「(迫真)」 で、
「まずウチさぁ、屋上・・・あるんだけど・・・焼いてかない?(迫真)」
「暴れんなよ!お前のことが好きだったんだよ!(迫真)」
といった形で描き起こされたセリフは再び淫夢ブームを巻き起こし、中でも使い勝手のすこぶる良い 「(迫真)」 が、多用されるようになりました (ちなみに作品は幾つかの章に分かれていて、この章のストーリーは、男性2人が屋上に上がって 日焼け のためにオイルを塗ったら…みたいな流れです)。
関連用語が盛りだくさんの 「淫夢」
もとより言葉の末尾にカッコつきであれこれ書くのは 「(笑)」 なども含めて パソコン通信 の時代からありますが、これ以降はさらに様々なカッコつきの言葉が、ネットスラングとして使われるようになっています。 なおほぼ同じような経緯で使われるようになった言葉に、「(震え声)」 や 「(小並感)」 などもあります。