湿布薬 「パスタイム」 の CM で大ブレイク 「きもちんよか〜」
 |
| きもちんよか〜 （寐津菟かき子） |
「きもちんよか〜」 とは、「気持ちいい」 をちょっと方言っぽくしゃべった時のセリフです。 とはいえ元々の使い方は、ユートク製薬 （祐徳薬品工業） が1979年から販売する湿布薬 「パスタイム」（24枚入り） のテレビ CM （1982年） で使われた フレーズ が 元ネタ となっています。
CM の内容は、手ぬぐい頭巾にもんぺ姿の中年女性３人が薬局に訪れたという シチュエーション で、三遊亭楽太郎さん （現：三遊亭円楽 （六代目） 演じる薬局店員との掛け合いで構成されています。
肩や腕、腰に手を添えていかにもそこが凝っていて 痛い ですという３人を見て、店員は 「ママさんバレエですね？」 とその原因を訊ねます。 女性らが首を横に振ると次に 「モダンバレエ？」 と訊ね、今度は 「そ〜です」 と答え、店員は 「はぁ〜」 と相づちを打ちます。
その後 「フイルム密着療法」「目立たない、無臭性」 と商品の説明映像とテロップ、およびナレーションの 「肩こり、腰痛にパスタイム」 が流れた後、女性３人は無表情のまま片足上げポーズをしつつ 「きもちんよか〜きもちんよか〜」 と叫びます。 店員はその光景を見るや店の奥にいるであろう誰かに向かって 「お〜い、来てごらん〜」 と今すぐに見に来いとばかりに声をかけます。 最後に 「ちょっと一貼り パスタイム」 の文字と商品パッケージが出て終わります。
この CM はゴールデンタイムを中心に頻繁に流れており、もんぺ姿の女性がモダンバレエというギャップやインパクトのあるフレーズ・ポーズもあって大きな話題に。 小学生あたりを中心に 「きもちんよか〜」 を唱えながら片足を上げる仕草は流行することにもなりました。 とくに子供らは足を広げたり変な掛け声をするのが好きだったりもする上、女子がするとちょっとエッチなフレーズやポーズだったりもして、一部にマニアックな ファン を獲得するに至っています。 なお 「きもちいい」 ではなく 「きもちんよか〜」 なのは、同社所在地である佐賀県にちなんだ佐賀弁からとなっています。
ちなみに同商品の CM はその後、36枚入りの発売とともに天気予報編を開始。 楽太郎さん演じる天気予報士が女性の身体を地図に見立てて肩こりや腰痛の説明をして、パスタイムを使った気分を訊ねられた女性は 「上々」 と答えるものに変わっています （その後ダジャレで 「全国的に晴れ （貼れ） とパスタイム」 という歌声が流れる）。
このバージョンはせっかく流行した 「きもちんよか」 というフレーズは使われませんでしたが、その後に登場したバージョンでは阪急ブレーブス （現：オリックス・バファローズ） で活躍した助っ人外国人野球選手、ブーマー・ウェルズさんが試合でデッドボールを食らって怒りのあまりピッチャーに駆け寄るシーンから薬局に突入し 「パスタイム、クダサーイ」 と商品を購入した後に 「ハンキュウ （阪急）、ベリーマッチ」 とダジャレを飛ばし、その後 「きもちんよか〜 パスタイム」 という締めの歌声でフレーズが復活しています。
ある程度の年齢以上の日本人の一部は、温泉などにつかるとついこの 「きもちんよか〜」 が口をついて出ることがあるようです。 なんか気が抜けたというか脱力系のしゃべり方がいかにもリラックスしているっぽくていい感じなんですよね…。
片足上げポーズと云えば
片足上げのポーズと云えば、体操のＹ字バランスがあります。 片足で立ち、もう片方の足を真上に持ち上げるもので、身体の柔軟性やバランス感覚を必要とし、体操のみならずバレエを始めダンスの基本ともなるポーズです。 ただし 「きもちんよか〜」 は90度程度の高さしか上げないため、いわゆるＹ字バランスとはまるで違います。
一方、しっかり片足を上げず （あるいは身体が固くて上げられず） 中途半端に片足だけ曲げて上げるポーズもあります。 特徴的なポーズでもあり、おどけたギャグとして用いられることもあり、とくに人気お笑い番組 「オレたちひょうきん族」 で明石家さんまさんが披露した パーデンネン のポーズは子供たちの間で大流行し、時代を経た現在でもよく知られています。
 |  |  |  |  |
関連する同人用語・オタ用語・ネット用語をチェック
 |
