まるでルー大柴のような求人広告… 「グローバルなオポチュニティ」
「グローバルなオポチュニティ」 とは、本来の意味で言えば、「国際的営業 案件」 といった程度の言葉です。 しかし2012年7月に、突如 ネット で大きな話題に。
これ以降にこの言葉を使う場合は、ネット通販大手 「楽天」 や、経営者の三木谷浩史氏、さらにその楽天が同年7月19日に発売した電子ブックリーダー 「kobo」(コボ) を揶揄する 煽り のフレーズ、成句となっています。
グローバルなベストプラクティスを実践していただくグローバルなオポチュニティです
転職サイト en に掲載された求人情報 その後、掲載期間を残して閲覧不能になった (2012年7月23日) |
元ネタ となった本来の文言は、
「カナダのKoboチームと時折コミュニケーションを行い、グローバルなベストプラクティスを実践していただくグローバルなオポチュニティです。」
で、楽天が買収したカナダの電子ブックリーダー kobo の業務 (イーブック事業) のマーケティングマネージャーの募集広告 (転職サイト en 7月23日〜掲載) の見出し文からの引用となります。
この広告自体は会社名非公開のものだったのですが、kobo という固有名詞が出ていて時期的にも楽天丸出しだったこと、仕事内容の紹介をはじめ募集要項も 突っ込みどころ満載 だったことで、面白みもあったのでしょう。
また、かねてから楽天が社内 公用語 を英語にしたことが話題となっていたこと (準備期間2年を経て、同年7月2日から完全実施)、ビジネスやマーケティングの世界で、得意げにやたらと横文字キーワードを使う人が 意識高い系 などと呼ばれ揶揄・敬遠されがちな空気も、これを増幅していました。
ユー、オプチュニティっちゃいなよ
これが 2ちゃんねる で 「楽天の求人が ヤバイ」 などと紹介されると、「これはひどい」「日本語でおk」「あまりにルー大柴のルー語っぽい」「トニー谷っぽい」「どっちにしろ無理やり感がハンパない」 などと話題となり、スレッド のタイトルなどとして略された 「グローバルなオポチュニティ」 が ネットスラング 化。
楽天や社長の三木谷氏に何かと アンチ が多いこと、肝心の kobo がやや残念な状態になっていることも手伝って、本来のベストプラクティス (最も効果的) やオプチュニティなどの意味を無視・度外視した使い方 (「今日は満員電車で汗臭いおっさんにベストプラクティスされて、ちょっとオプチュニティな気分」「彼女とオプチュニティしてくる」 など) が広まったり、ツイッター などでも 拡散 して流行することとなりました。