同人用語の基礎知識

スレッド/ スレ

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掲示板の使い勝手が著しく向上する… 「スレッド」

 「スレッド」(thread) とは、ネット で利用される 掲示板 において、スレッドフロート型と呼ばれるシステムの CGI などで使われる、「トピック・話題」 ごとに独立的に設置・格納される 書き込み スペースのことです。 「スレ」 とも呼びます。

 もっともシンプルな掲示板では、書き込みをする 「」 が一つだけで、書き込み順に コメント やその返信 (レス) がただ時系列で並ぶだけです。 これだと様々な話題が飛び交ったり、その板への参加者が増えてくると、話がごちゃ混ぜになったり進行が速すぎるなどで話題を追うことも難しくなります。 板の中にスレッドを複数持てば、トピックや話題ごとにタイトル (スレッドタイトル・スレタイ) をつけて切り分け、書き込みの分散や整理が図れます。

 スレッドという言葉は英語の 「Thread」 であり、縒り糸や筋を構成する1本の糸のようなものを指し、コンピュータの世界では、プログラムを実行する際のプロセスを細分化した際に、同時に処理される細かい実行の単位をあらわします。 掲示板のそれを住所に喩えると、掲示板は国、その中に ジャンル ごとに設置された 「板」 は県、スレッドは市町村といったポジションになります。

話題ごとに書き込み場所を整理、書き込み量の分散も

 掲示板には様々な スタイル があります。 もっともポピュラーなのは ツリー式 (コメントに対するレスを特定の文字列などを使って木の枝状に表示するもの) で、オンライン でそのままツリー表示ができるものもあれば、パソコン通信 の頃にあったような、単にコメントやレスが時系列で並ぶだけながら、利用者が専用の閲覧用ソフトやブラウザを使って自分の 環境 でツリー表示にして利用するものもあります。 これらは話題や話の流れなどを見やすくするための工夫です。

 これを発展させたようなシステムが、インターネット の普及とともに広まったスレッドフロート型掲示板のスタイルです。 オンラインでの掲示板利用、とりわけ大規模掲示板やメガ掲示板といった巨大な総合掲示板の利用が広がった1990年代末あたりからこちらが主流となっています。 有名なのは 2ちゃんねる ですが、前後して様々な掲示板がこの方式を使って掲示板を 運営 しています。

スレッドが掲示板利用の最小単位として広がる

 スレッドフロート型の掲示板では、板の中にたくさんのスレッドを立てて格納することができます。 また書き込みのあったスレッドが、スレッドの一覧表示で上位に表示されるようになります。 これにより、単に情報が整理されたり書き込みが分散されるだけでなく、「今どのスレッドに書き込みがあるのか」「人気があるのか」 が可視化されます。

 またトピックや話題ごとに細かく切り分けることができるので、スレそれぞれに高い専門性やスレの空気といったものが醸成され、利用者の興味関心に沿った情報集積・発信地として機能させることができます。 もちろん、自分の興味関心に合うスレがなければ、自分でスレを立てれば良いわけです。

 システムとしての使い方はともかく、巨大掲示板が膨張する中で、スレ利用に対する様々なルールや マナー も作られ、また関連する用語や 概念 なども生まれ、掲示板利用の最小単位としての存在感をますます増しています。

スレッド利用の様々なルールやお約束

 掲示板は数多くの人間が利用者として集まるため、様々なルールや お約束 が存在します。 例えばスレの趣旨と異なるコメントやレスは避ける (スレ違い/ スレチ) とか、1つのスレの最大発言数を超えたら続きとなる後継スレを立てる (パートスレ)、一つの テーマ が広がってスレをさらに細分化する際に本スレと派生スレを分ける、荒らし や極度の アンチ が寄ってきた時に、それらと距離を置くために 隔離スレ避難スレ を立てるなどです。

 また同じ趣旨や似たようなスレがあまりにたくさん立つ (重複スレ) と混乱するので、スレを立てることに制限を設ける (スレ立てできる人を 限定 する、一定時間内の複数スレ立てを禁止する) などもあります。

 さらに進んだ使い方では、板内で不必要に目立つと困る (荒らしなどが寄ってくる) ので、書き込みをしつつ一覧表示位置を上げない 「下げ進行」、そのまま上げて良いとする 「上げ進行」、及びそのためにレスする際に使う age・sage などなど、掲示板や板、あるいはスレによって、住民 らの ローカルルール があったり、自治が行われることもあります。

 なお特定のスレに 常駐 する場合は、そのスレは 常駐スレ と呼ばれます。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1998年11月28日/ 項目の再構成です)
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