流れるように滑らかな予想通りの展開… 「お約束」
「お約束」 とは、お笑い番組やバラエティなどのテレビ番組、アニメ や マンガ などの創作物において、何度も繰り返されるお決まりのパターン、定番、様式美を指す言葉です。 要するにそうなることが約束されたような展開、みんなが期待する通りの展開をあらわす言葉になります。
お約束という言葉自体は 普通 の日本語である約束に丁寧語としての 「御 (お)」 をつけた言葉ですが、こと 「お約束」 の場合は、ほぼ前述した意味でのみ使われてきた言葉だと云って良いでしょう。 ほとんど同じような意味で 「お決まり」 とか 「テンプレート」「ルーティン」「十八番 (おはこ)」「いつもの」 あるいは ネガティブ な意味で 「ワンパターン」「ありがち」、あるいはいつも同じ失敗をする場合の 「懲りない奴」 という ニュアンス でも使います。
こうした 「お約束」 の展開は、見るものにとっては新鮮味はないものの安定感や安心感があり、勧善懲悪の時代劇や、演劇などでもおなじみです。 「お約束」 という言葉の作られ方には、こうした 「型を守る」 という伝統芸能的な考え方は重要です。 水戸黄門が印籠を出さなければ不安になるのと同じです。
日常生活でも 「いつもの」 の意味で使われたり
一方、日常生活においてもこの言葉を似たような意味で使う場合もあります。 例えば飲み会の後に必ず締めのラーメンを食べに行く仲間内の話なら 「ラーメンはお約束」 になりますし、同人 の世界でも特定の ネタ やギャグでは、お決まりのパターンを踏襲するのが 「美しい」 とされる場合があります。 例えば ドジっ子 が台所仕事をしたら 料理が爆発する などは、鉄板 でありお約束でしょう。