流行に影響されず、いつもずっとそこにある 「定番」
「定番」 とは、主に製造業や流通における定番商品・定番品のことです。 定番という言葉自体は台帳に記された商品の番号が固定しているとの意味で、流行り廃りに関係なく長期に渡って安定した 需要 と取り引きがあり、メーカーにとってお決まりとなる基本的な商品、その会社を代表するような看板商品として扱われるものとなります。 売れ筋商品とか主力商品と呼ぶこともありますが、ニュアンス はやや異なるでしょう。 強調表現としてはド定番とか定番中の定番といった云い方をします。
またそこから転じて、常に在庫として持っている馴染みの品、どこにでも存在している物、多数派との意味で何らかの基準になるようなものを指す場合もあります。 王道 や お約束、鉄板 とされたり、定期的に話題になる もの、テンプレ 的な基本になるものといった意味でも使われます。 オーソドックスとかスタンダード、マストといった意味で使われることもありますが、一方でありふれている、平凡で陳腐だ、目新しさがなくつまらない、ワンパターン、量産型 で尖った部分がないといった ネガティブ な意味になることもあります。
定番と新製品、限定品、際物、それぞれに長所と短所が
対義語は一般に 「新商品」 や 「新製品」 になりますが、定番メニューに対する日替わりメニューや 限定 メニューなど、用いられるケースによって異なる呼び方もされます。 これらは定番とはまた違った荒削りの魅力があったり、尖った特徴を持つ場合が多いでしょう。 定番があってこそ輝く変化球と云えるかもしれません。
「際物」(キワモノ) も近いかもしれません。 一時的な流行や需要を見込んで、変則的で奇をてらったギリギリの線を 攻める ような商品だとの意味になります。 定番商品のように長期的に安定した売り上げは見込めなくとも、場合によっては時流に乗って一発大ヒットを狙えたり、個性的であるがゆえにコアな ファン を獲得できる場合もあるでしょう。 この場合、邪道 といった呼び方をすることもあります。 キワを狙ったり奇抜すぎて本来あるべき道から外れてしまっているみたいな意味になります。