身体に取り入れるものなら何でも… 「摂取」
「摂取」 とは、生物が何らかの物質なりを体内に取り入れて自らのものとすることです。 例えば食べ物や飲み物を口から食べたり飲んだり、空気や薬品などを吸い込んだり、血管などに注射や点滴を行って栄養素などを輸液することなどを指します。
口から摂取することは経口摂取といい、その他 経管栄養や点滴、注入など様々な方法がありますが、目的は生物に必要な栄養や成分を体内あるいは体内の必要な部分に入れることであり、摂取としての違いはあまりありません。
一般に摂取と云うと医学とか生物学などの世界で使われるような言葉であり、例えば小腹が空いた時にお菓子をつまむなども同じ摂取ではあるものの、あまりそう呼ぶことはないでしょう。 一方で脱水症や熱中症への予防をはじめ、暑さ対策 などでは水分補給と並んで水分摂取といった云い回しも一般に広く使われますし、健康維持やダイエットのための話題でも、塩分や糖分、カロリーの摂取量は大きな テーマ ですから、日常生活からそれほど遠い言葉という訳でもないでしょう。
「○○ちゃんの歌は滋養があるから摂取する」 みたいな使い方
おたく や 腐女子、あるいはアイドルの ファン の世界では、自分の好きな作品や キャラクター、推し のタレントなどを自分が生きていくための精神的な栄養素に喩える使い方があり、その文脈で摂取が使われることもあります。
例えば 「○○ちゃんの歌は滋養があるから摂取する」 などが代表的です。 意味的には 「○○ちゃんの歌を聴くと元気になる」 あたりと同じですが、何やら滋養とか栄養とか摂取といったちょっと専門的で大げさ、あるいは年寄りっぽい表現をあえてすることで、賞賛の ニュアンス を強められるような効果を狙った言い回しと云えます。 これは経済用語の 需要 と 供給 などの 推し活 における使い方も同様でしょう。