需要に対して多すぎても少なすぎてもだめな 「供給」
「供給」 とは、使用・販売・交換のために必要に応じて物品を市場に出すこと、提供することです。 経済やエネルギー関連でよく使われる言葉で、供給を行うものは供給元や供給源、あまりに供給が多すぎる状態は供給過多、逆に供給が過少な場合は供給不足などと呼びます。
対の 概念 として 「需要」(供給されれば購買されるという裏付けのある要求) があり、併せて 「需給」(需要と供給) と呼ぶこともあります。
ごく 普通 の日本語であり 日常 の生活でも使われますが、おたく や 腐女子 の世界の場合は、自分の好きな コンテンツ や 推し に関する作品や商品が新しく作られたり販売されることを指します。 また 同人 の世界で 自ジャンル の 同人誌 などが出されることや、ネット で好きな キャラ の イラスト などが発表されることを供給と呼ぶこともあります。 これらを提供する 公式 や 二次創作 の サークル・絵師 なども供給元や供給源と呼ぶことがあります。
キャラが大量に登場するゲームでは、キャラ間の供給格差が見えてしまう
推しに関しては、やたらと登場キャラが多い 擬人化 やアイドルに関する ゲーム (ネトゲ やソシャゲ) において、自分が推すキャラに 新規 の絵やカード、ボイスといった追加要素があるかないかで使われることも多いでしょう。 とくにボイスや高レアカードなどが初期実装されておらず、その後に順番に実装していくタイプのゲームの場合、自分の推しキャラの順番がいつまで経っても巡ってこない、しまいには推しキャラが音沙汰なしなのに人気キャラの2周目 (別バージョンのボイスや高レア) の実装が始まったとなると格差や不平等な扱いがはっきりと見えてしまい怒りも倍増です。
もちろんビジネスなのですから、ガチャ がよく回る人気キャラに供給がある程度偏るのは仕方がないとはいえ、それがあまりにあからさまになると不遇をかこつファンは 「もっと供給しろ」 と叫ばずにはいられません。 また同じゲームを遊んでいる友人が不遇キャラを推していた場合、自分の推しに供給や優遇があっても気を使って素直に喜びを声に出しにくくもなるでしょう。 ファンコミュニティも荒れがちで、あまりいいことがありません。
擬人化系やアイドル系は登場キャラが100人を超えることなど当たり前ですし、そのキャラ全てにそれなりの供給をするのは最初から無理があるとは誰でも考えつきます。 カード一枚追加程度ならともかく、ボイスだのストーリーだの 3D の衣装だのも一緒に実装となるとコストもバカになりません。 それでもソシャゲが大ブームとなっていた時代ならば頑張れたのかもしれませんが、市場が縮小する時代となると持ちこたえられず、サ縮 (サービス縮小) やサ終 (サービス終了) の引き金になりかねない負担となっています。
好きな作品や推しのグッズをもっと…もっと…でもやりすぎると…
供給自体は一般用語ですが、おたく・腐女子の 界隈 で 「新作が欲しい」「よこせ」 といった使われ方がされる中で、ちょっとズレた使われ方をする場合もあります。 例えば供給が少ない場合に 「もっと欲しい」 と主張するなら 「供給して」「供給しろ」 が普通の使われ方ですが、「供給よこせ」「供給を施せ」 みたいなあえてズレた、ちょっと変な日本語の云い方になったりもします。
逆にいくら好きとはいえファンが追いきれないほどの大量の商品や作品が乱発されることを 「供給過多」 といいます。 ファンとしては嬉しい反面、その全てを手に入れたり見ることができなくなり、「推し疲れ」 とか 「課金疲れ」 といった状況に陥って一気に対象への熱が冷めるような結果となることもあります。 供給のやりすぎは商品なりの価格が下がるだけでなく、長年ついてきたファンをも失うリスクある行為だと云えるかもしれません。
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