「空耳」 の派生語のような扱いで広まる 「空目」
「空目」(そらめ) とは、何かを別のものに見間違えてしまうこと、本来は全然違うものが、別の何かにそっくりで驚くさまを ネタ として表すような使われ方をする言葉です。 具体的には、見た目や語感が似た単語や固有名詞を別の似た文字列と取り違える (意図的なものも含む) ことを指します。 例えば 「いっぱい」 が 「おっぱい」 に、「ゴスペル」 が 「コスプレ」 に見えてしまった…などです。 そう見えてしまうことは、空目った、などと呼びます。
日本語本来の 「空目」 の意味は、幻が見えてしまうとか、存在しないものが存在するかのように見えているように感じるとの意味の言葉です。 しかし ネット の世界で 空耳 が 「本来のものとは異なる面白いものに聞こえる」 とのネタを表す言葉として広まっているので、その言葉遊びの派生語のような扱いとなっています。
そもそも空耳自体も、幻聴とか聞こえないものが聞こえるとの意味の言葉ですから、おたく やサブカル 界隈 で空耳の意味がねじ曲がって使われるようになり、さらにそれが耳から目にさらにねじれて連鎖したような感じでしょうか。
本来の意味から離れ、ネットスラング化する 「空目」
空目が使われる場所は若者によるネットの世界が多く、例えば 掲示板 や チャット、Twitter などに書きこまれた文字列が別の似た文字と見間違えてしまう、長く見ているうちに別の文字に見えてしまうといった状況を指すための、ある種の ネットスラング のような扱いとなっています。
これは本当に似た文字列で本気で見間違えてしまった…というケースもあれば、裏にネタとしての オチ なり意味なりがあって、全然似ていない文字列をわざとらしく空目で見誤ったなどと云う場合もあります。 また見間違ったことにして話題を切り替えたり、何かの要求 (例えば JAPAN が JPEG に見えた…誰か 画像 をくれ、みたいな) につながる場合もあります。