さすがに最近は、同人の世界では めっきり見なくなりました…
「フロッピーディスク」 とは、パソコン用のソフト・データの配布・交換用の媒体で、CD-ROM が普及する前は主流となっていたフォーマットの一つです。
標準的な、2HD タイプのフロッピーディスク |
8インチや5インチ、3.5 インチなどのサイズがあり、現在主流の 3.5 インチの場合、1MB (NEC の PC-98 シリーズフォーマット/ 1.2MB)から 1.44MB (現在一般的な DOS/ V フォーマット) 程度の記録が可能でした。
最盛期には 同人 の世界でもCG集やミニゲーム、アイコンや 壁紙 などのパソコンアクセサリ集などの 電子メディア同人作品 「同人ソフト」 の 供給 にもよく使われていました (X68000パソコンユーザのためのフロッピーで発行されたディスクマガジン 「電脳倶楽部」(1988年〜2000年/ 満開製作所) なんてのもありましたね… )。
CD-Rドライブやディスクの廉価化による普及、また CG 作品のフルカラー化などによるデータ量そのものの増大で、最近では供給用媒体の主役の座が代わりつつありますが、一部を除き大抵のパソコンにはフロッピーディスクドライブが付いている上、容量サイズ的にも手頃な為 (実際、CD-ROMディスク容量の大半を埋めるだけのデータを作るのはかなりしんどいんで
ところで価格的には、最近は CD−ROMやその後継フォーマットの DVD ディスクの低価格化が進む一方、フロッピーの方は底打ちからむしろ上がりつつあるようですね。 一頃は、50 枚入り生フロッピーが 900円 とか 500円 とかで投げ売りされていたものですが、現在の相場はどのあたりなんでしょうね…。
っていうか、もう完全に見なくなりました><
2007年の話ですが、マイクロソフトオフィスのソフト、エクセルの保存ボタンのアイコン (フロッピーディスクの 絵) が、何の絵だかわからないサラリーマンがいるそうです。 っていうか、この文章見てる人の多くも、そうなのかも知れません (いまどきフロッピーディスクの解説をサイトで読むなんて人は、やっぱり若い人なんでしょうし)。
そりゃ年取るわなぁ…うぬぅ。
2010年、ついに国産のFDDドライブが消滅…?
2009年7月27日の日刊工業新聞社の報道によると、日本国内のフロッピーディスクドライブ主要メーカー3社(TEAC・ワイ・イー・データ・ソニー) が、2010年4月頃をめどに、生産撤退に動き始めているようです。 それにしてもここでもソニー。 βもそうですが、結構しぶとく レガシーメディア を維持する姿勢にはちょっと感動しますねw なお同報道によると、2009年段階のフロッピーディスクの市場規模は、ピーク時のおよそ30分の1程度に落ち込んでいるそうです。
まだ3%程度もの市場規模があるのかと逆に驚きますが、1990年代のピーク時に比べパソコン市場の規模は大きく拡大していますから、実際はその何倍もの勢いで衰退しているんでしょうね。 というか、一部の工業系の加工設備などに組み込まれたものや、本当に設備更新の遅い一部のお役所なんかに残ってるだけって感じなんでしょうか。 出荷数はここ数年、毎年2割のペースで減っているそうです。
で、その後、FDDドライブの受注受付が2010年12月25日までとアナウンスされ、国内でのフロッピーディスクドライブの生産も終了となるようです。 まあ50年経ってもSPレコードが残っていたりもしますし、8mm シネもしぶとく残っています。 フロッピーもごく一部では今後数十年生き残りはするのでしょうが、いずれ実用品としてのメディアの役割はなくなり、趣味 の品として残ってゆくのでしょうか。
時代の流れとはいえ、ちょっと寂しいものです。