慣れるとなくてはならない味方になります
「ベジェ曲線」(Bezier曲線) とは、パソコン上で作画をする際、フリーハンドのような感覚的・旧来型の方法ではなく、ベクトルと微分の計算式によって直接的で歪みなく、曲線や図形を描き出す方法です。
CG (コンピュータグラフィックス) としての 画像 データ以外に、数値データ形式でも画像のやり取りが行え、異ハードにおいてもオリジナルと同様の緻密な画像の拡大縮小、加工などが行えます。 制御点が3つ (始点・中継点・終点) の二次関数を利用した二次ベジェ曲線、4つの制御点から描写を行う三次ベジェ曲線などがあります。
アプリケーションソフトやそのインターフェース方法によって、実際の使い方、描き方はさまざまですが、制御点 (パス) を 設定、自動描写された曲線を、中継点 (ポイント) からの角度や長さ (ハンドルで表示) で調整するのが一般的です。 ドロー系のグラフィックソフトで多く採用され、代表的なソフトに Illustrator (Adobe 社)や、微妙な曲線を制御する必要のある 3D 作画のためのソフト Shade (エクス・ツールス社/ その後、イーフロンティア社) などがあります。
フリーハンドのような感覚的な使い方ができないので、慣れるまではちょっと戸惑うのですが、コツを会得すると複雑な図形や正確さが求められる作図に大きな効果を発揮します。 ロゴマークやオリジナルの文字フォントの作成などでは、これがないと苦労する事でしょう。
正確なデザインワークには必須のベジェ曲線
ただ根本的にパソコン上で完結する作画法なので、スキャナーから 下書き や線画を取り込んで描写する事の多い美少女絵作成などには、ちょっと向いていない作画方法ですね。 そもそも同人で 絵 を描くってのは感覚的な作業だと思いますので、残念ながらこうした世界では、あんまり重要視されていない作画方法となっています。
ただしメカ (SF ロボットものや鉄道、軍事ものなど) では、この描写法を会得しているとかなり重宝するようですね。 3DCG もかなり一般的になりましたし、そのうち同人作家の必須基礎技術となる日が来るかも知れません。