同人用語の基礎知識

レイヤー

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キャンバスが何枚も層になって重なる 「レイヤー」

 「レイヤー」(layer) とは、層や階層といった意味の言葉です。 同人 の世界では、フォトショップ や クリスタといったグラフィックソフト・アプリで イラスト を描く際に、キャンバス (描写面) がいくつも積み重なったもの、そのための機能名を指すことが多いでしょう。 レイヤーを複数作ることはレイヤー分けや複製、一緒にすることは統合と呼びます。

 紙に描く絵と違い、デジタル絵の場合は、線描写や色塗りなどが簡単にやり直せますが、1枚のキャンバス内で全てを行うのは面倒だし修正も大変です。 線画だけのレイヤー、色塗りだけのレイヤー、あるいは背景だけのレイヤーといった具合に、アニメ のセル画を重ねるようにキャンバスをいくつもの階層に分けて作業すると効率も上がります。

どんどんレイヤーが増えていく…便利だけれど、整理も大変

 実際に作業するとなると、たった一人の キャラ を描くだけでも、レイヤーは膨大な数になりがちです。 例えば線画も、顔の線画、髪の毛 の線画といった具合に分かれますし、顔も目の線画、鼻の線画とさらに別れます。 絵のパーツだけでなく、マスクといった範囲指定だけを行うレイヤーも必要になるでしょう。 膨大なレイヤーは部位や役割ごとに グループ 分けするなどして整理もできますが、あまり細かく分けすぎても逆に作業効率が悪くなりますから、どのくらいのレイヤーで作業するのが自分にとって最適か、意識して作業するようにすると色々と 捗る かも知れません。

 筆者 が最初にレイヤー機能を持つツールを使ったのはフォトショップでしたが、それなりの期間に渡って使っていたバージョン5.5 は最大レイヤー数が100でした。 当初は多いと思っていましたが、それなりの規模の制作をするとすぐ足りなくなってしまいました。 レイヤー名なども適当だったので、作業中は良いものの、しばらく経ってから修正などをしようとすると結構難儀しました。 部屋やパソコンのデスクトップの整理もそうですが、レイヤーもきちんと整理した方が良いでしょう。

 ちなみにそれ以前のツール (例えば MD-DOS 時代の マルペ とか) も類似の機能はありましたが、複数の色パレットで疑似的に再現しているだけだったり、保存の時にレイヤー構造を維持できなかったりとか、色々制限があったりもしました (そもそもレイヤー機能がなかったり)。 便利になったのはその通りなのですが、一発勝負の紙でのお絵描きと異なり、無限に修正ややり直しができるデジタル絵は、それはそれで完成まで持っていくのが大変だったりもしますね。

その他のレイヤー

 なお同人関係のレイヤーにはこの他、コスプレ する人のことを レイヤー (コスプレイヤー) と呼ぶ使い方もあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2001年11月13日)
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