いつでも・どこでも・ネットつながる 「モバイル」
「モバイル」(mobile) あるいは 「モバイル端末」 とは、主に ネット に接続することができる小型・軽量で持ち運びを前提とした電子機器端末を指す言葉です。 それ単体で動作するものもあれば、何らかの機器と接続することで機能を発揮するものもあります。
代表的なモバイル端末と云えば、1990年代後半からは携帯電話、2010年前後からは スマホ (スマートフォン) や タブレット があります。 この他、ノートパソコンやノートパソコンに接続することでネット接続を可能にする通信機器類 (モバイルモデム・モバイルルータ その他) を指して使うこともあります。 ネット接続ができない電子手帳や PDA (個人向けの情報端末) を指すこともありますが、あまり一般的ではないでしょう。
なおトランシーバー (アマチュア無線機や CB無線、パーソナル無線など) を指すこともなくはないですが、この場合は 普通 にトランシーバーや無線機、あるいはハンディ機と呼んだり、車載型の比較的大型のものはモービル機・モービル端末と呼ぶことが多かったかもしれません。 コンピュータを使った情報端末や携帯電話などが普及する前は、移動式の通信機はモバイルではなくハンディとかモービルと呼んでいました。 アナログ式の携帯電話や車載電話もハンディホンとかモービルホンとか呼んでいましたし。
単に英語 mobile のカタカナ表記が変わっただけですが、筆者 などは無線機とか 鈍器 みたいな巨大なアナログ携帯電話を使っていてモービルとかハンディみたいな言葉の時代がわりと長かったので、モバイルという言い方を最初に聞いたときは妙に オサレ な語感がして結構違和感がありました w 時代や 環境 が変わると言葉も変わるのですね。
ちなみに似た言葉にムーバブルがあります。 こちらは可動といった意味で一般でも広く用いられることが多い言葉でしょう。 おたく の 界隈 では、アニメ 「機動戦士ガンダム」 シリーズなどにしばしば用いられるムーバブルフレーム (Movable Frame) がおなじみかも知れません。 持ち運びができるというよりも、単に有線ではないという意味の言葉にはワイヤレスの他、コードレスがあります。 固定電話は有線が基本でしたが、その後電話や通信の自由化が始まり、同じ家の中で固定電話本体を親機、その親機と連携したコードレスの電話機は子機などと呼ぶ時代もありました。
持ち運びできるものはとりあえずなんでも 「モバイル」 に
時代を下り携帯電話やスマホが普及すると、これらに接続・連携できる機器類がネット接続の有無とは関係なくモバイルと呼ぶようになってきました。 例えば持ち運びができる外付けバッテリーをモバイルバッテリー (モババ) と呼んだり、外付け式のスピーカーをモバイルスピーカー、カメラをモバイルカメラと呼ぶなどです。 モバイルは携帯という意味なのでそのまんまの意味ですね。 これらはネットにつながるものもあれば、USB ケーブルや Bluetooth によって携帯電話やスマホ、タブレット、ノートパソコンなどだけにつながるものもあります。
また2000年前後あたりまでは、携帯電話での閲覧を前提とした ホームページ をモバイルサイト (携帯用サイト) と呼ぶこともありましたが、パソコンなどと同じウェブブラウザを搭載した携帯電話 (PHP の京ぽんとか) が登場したり、スマホの時代となるとすっかり死語になっています。