自分が欲しいものは自分で引く! 「自模」
「自模」(ツモ) とは、麻雀で牌を山 (壁牌) から受け取ること、あるいは上りのための牌 (上がり牌・待ち牌) を自分で引き当てることです。 自模って上がることは自模上りとか自力上りと呼びます。
麻雀では、最初に配牌として親が14枚、子が13枚の手牌 (自分の手元にある牌) を山 (牌が伏せた状態で積まれたもの) から受け取ります。 親はその時点で上がり (天和) となっていなければ河にいらない牌を1枚捨て (打牌)、子も最初の自模で上がれなければいらない牌を捨て、その後は1枚自模っては1枚捨ててを繰り返してゲームが進行します (他家 (自分以外の プレイヤー) が捨てた牌を自模の代わりに貰うこと (鳴き (副露) もできます)。
麻雀は手牌を決まったルールに沿って揃えて誰が最初に上がれるかのゲームです。 ゲームが進んで手牌があと1枚で上りとなった状態を聴牌 (テンパイ) といい、上がるための役があればその時点で他家の捨てた牌で上がること (和了/ 栄和/ ロン) ができます。 一方、自分で上がり牌を自模っても上がることができます。 これが自模上りです。
これが転じて、麻雀以外の ゲーム やその他日常のあれこれでも、「自力で引き当てる」 ことを 「ツモ」 とか 「ツモる」 と呼ぶことも多いでしょう。 例えばゲームで アイテム を自力で引いたとか、トレカ (トレーディングカード) やランダム (ブラインド) で販売されるカードやグッズの中から、自分の欲しいものを引き当てることを指して使ったりします。
1発自模の場合は…
自模上りの場合はそれ自体が役となり、1翻ついて上がり条件を満たしたり (自模のみ)、その分の点数が加算されて上がります。 また立直 (リーチ/ 聴牌の宣言/ 1翻) を掛けて1巡目に引き当てれば立直1発自模となり、さらに1翻つくことが多いでしょう。 これも転じて、ゲームで レアアイテム などの 堀り をして 周回 1周目で引いた (ワンドロ) とか、ガチャ で1発だったとか、ランダム販売を1発で引き当てることを1発ツモと呼ぶことがあります。
麻雀はプレイヤー人口が極めて多いゲームですし、世代によるとは云えゲームで使われる言葉の多くが日常会話用の言葉に転用されています。 例えばテンパる (聴牌/ 準備が整うとか目いっぱいだ、茫然自失だの意味) とか 立直 (王手を掛けた)、役満や満貫 (高得点や大成功みたいな)、チョンボ (錯和/ 反則とか失敗とか)、ワンチャン (まだチャンスがある)、ハジパイ (切り捨て要員とか異端とか) などなど。 この自模もかなり耳にする代表的な言葉だと云えるかもしれません。
なお自模と同じ意味で使われる言葉には 自引き もあります。 自分で引いた、自力で引いたとの意味で、麻雀を知らない人の間ではこちらの呼び方の方がポピュラーかも知れません。