便利? お節介? 自動的にデータを保存する 「オートセーブ」
「オートセーブ」(Auto Save) とは、コンピュータでソフトウェア (プログラム) を利用して作業をした際に、その作業内容を自動的に記録媒体に保存 (セーブ(Save) する機能のことです。 「自動保存」 と呼ぶこともあります。
コンピュータで行う保存の実行タイミングには大きく分けて2種類あります。 一つは利用者が任意にデータを保存する手動保存 (手動セーブ)、もう一つがこのオートセーブです。 この2つはそれぞれ単独で実装される場合もあれば、両方とも実装して平行して利用する場合もあります。
ただし 「ここで勝手に保存されたら困る」 ようなタイミングがありますから、通常はメインとなる保存データ (セーブデータ) の上書き保存ではなく、異なるファイル名による保存など、予備的な保存とする場合が多いでしょう。 作業中にパソコンが固まる (フリーズする)、電源が落ちるなどの予期せぬ トラブル が生じた際に、その予備からメインデータの復旧の可否を選べるような、バックアップ的な保存です。 作業などに集中すると、つい保存を忘れがちになったりもしますので、適切なタイミングでのオートセーブは作業内容を失わないためには心強い存在です。
自動で保存されるタイミングは様々ですが、一定の時間中に操作がない時に行ったり、10分間ごと 20分間ごとといった定期的なタイミングで保存するもの、あるいは特定の操作 (例えば処理量の大きな作業など) をする直前に行うもの、プログラム終了時に行うものなどがあります。 また保存タイミングを利用者が 設定 したり、オートセーブ機能を OFF にする設定を持つものもあります。
オートセーブ方式が多いオンラインゲーム
ゲーム、なかでも オンライン でほとんどの内容を楽しむ ネトゲ 等の場合は、プレイヤー による任意の保存機能が存在せず、オートセーブによる保存が唯一の保存機能の場合もあります。 この場合は当然ながらメインの保存データへの上書きとなり、「過去の任意の時点の保存データを ロード してその時点の状態に復旧する」 ような使い方を、プレイヤーが行うことはできません。
もちろんゲームの 運営 は当然バックアップを取っているので、何らかのトラブルや障害によるデータ破損には、個別対応する場合がほとんどです (できない場合もありますが) が、それがプレイヤーにとって最善のタイミングからの復旧ではない場合もあります。 こうしたデータ復旧は 「巻き戻し」(ロールバック) と呼ばれます。
保存のタイミングについても、基本的にはその他のオートセーブと似たような運用がされますが、ゲーム特有の 「勝ち負け判定」 などの記録に対する不正行為を防ぐため、保存のタイミングをプレイヤーが選べないものが多いでしょう。 一般的には何らかの行為 (行為判定) を行い結果が出たと同時 (例えば戦闘が終わった瞬間) に、画面遷移 (戦闘画面から結果表示などの画面に変わること) とほとんど同時に行われるケースが多いでしょう。
また結果が判明する前に 「これは負けそうだ」 とプレイヤーが判断して回線を切断する、ゲームの電源を落とすなどしても、それが 「切断数」 などとして記録されるケースが大半です。