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セーブデータ

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うっかり消したり消えたりしたら大騒動… 「セーブデータ」

 「セーブデータ」 とは、コンピュータでソフトウェア (プログラム) を利用し何らかの作業なりをした後に、その作業内容を記録媒体に保存 (セーブ(Save) したデータのことです。 「保存データ」 とも呼びます。

 どのようなものであれコンピュータで行う保存には必ず存在するデータや行為ですが、保存データではなくセーブデータと呼ぶ場合は、もっぱら ゲーム において、それまでのプレイ内容を保存したデータとの意味で使われる場合が多いでしょう。 この場合、「プレイデータ」 と呼ぶこともあります。

 なお記録・保存したセーブデータを読み込むことは ロード、あるいは保存データ読み込みなどと呼びます。 データの一部または全部が破損して読み込めなくなった場合は ロスト (喪失) となります。

様々なセーブ目的とその方法

 ゲームにおけるセーブの基本的な目的は、いったん中断した後に再びゲームを再開する際、同じ状態・続きからプレイできるようにするためです。 またゲームプレイの途中で何らかのミスを犯すなりして ゲームオーバー (ゲームの中途強制終了) が発生した際に、前回セーブした部分からやり直すことを目的とする場合もあります。

 セーブデータ自体はファミコンなどの ROM カセットやカートリッジの場合は ROM 内部に保存領域があり、あらかじめゲーム内で定められた回数 (例えば2か所とか4か所とかの保存領域) のセーブが可能なものが主流でした。 その後 CD-ROMDVD などによるゲーム 供給 が始まると、ゲーム機本体に差し込む形のセーブデータ記録専用のメモリーカード方式などが登場。

 またパソコンで稼働するゲームの場合も、ゲームを立ち上げたりインストールしたパソコンの フロッピーディスク やハードディスクなどにプレイ内容を記録する方式となっていました。 これらはいずれも、ローカル (プレイヤー の手元) にセーブデータを保存する方式となります。

 一方、オンライン のゲーム (ネトゲ) などでは、ゲーム配信元のサーバや クラウド 上に保存されるケースもあります (オンラインゲーム初期の頃はローカルメインだったり、ローカルとオンライン双方を使うものなどもありました)。 この方式は個人がローカルで保存するケースと比べセーブデータが消し飛ぶ危険性が少なかったり、セーブデータの改竄 (チート) などの不正行為が難しいなど様々なメリットがありますが、万が一障害などでデータが飛ぶと、被害は極めて甚大となります。

 なおゲーム提供のプラットフォームごとに複数のゲームのセーブデータをまとめて管理するケースもあります。 逆に同一ゲームの複数ハードウェア (例えばパソコンとスマホなど) での 共有 が可能なセーブデータの管理方式 (クロスセーブ) なども登場しています。

冒険の思い出を失うとショックも大きい…

 セーブデータは、単にゲームの再開をするための一時記録であると同時に、自分がそのゲームを確かにプレイした証拠であり、育てた キャラ や冒険の思い出ともなる大切なものです。 ROM カセットの頃は友人とゲームの貸し借りをして、「絶対に一番下のデータは上書きするなよ!!!」 と念押ししていても、セーブデータを上書き保存されて消されてしまった…といった悲劇はよく聞くものでした。 このあたりは個々人の考え方やゲーム・キャラへの思い入れなどから受け取り方は様々で、笑い話で終わる場合もあれば、時として友人関係を終わらせるくらいの強いインパクトを持っている場合もあります。

 とりわけ初期のファミコンやスーファミの頃は保存領域も少なく、バックアップを取ることもできず、内臓電池が切れたらデータが消失し 「ざんねんながら…」 なるような状態でした。 というか、そもそも何らかの トラブル で知らない間に勝手にセーブデータが喪失するなどといったこともちょくちょくありました。 ゲームの電源を落とす時、ゲーム機の頭脳である CPU が稼働中だと電圧が急激に下がることで誤作動してデータが破損する恐れがあるため、CPU を一時停止するリセットボタンを押しながら電源を切る…なんてのは、その年代にゲームをやっていた人なら誰しも身に覚えがあるでしょう。

 たかがゲームのデータじゃないかという人もいるのでしょうが、子供の頃は大人とは価値観も違えば時間の感覚も異なりますし、思い入れのあるゲームでこれが起こるとしばらく茫然としてしまう気持ちはよくわかります。 その後 ネット の普及もあり、多くのゲームがネットワーク対応となり、ローカルにセーブデータを保存するようなゲームは減りました。 しかし大切に育てたキャラや冒険の思い出が消えた時の喪失感をトラウマ レベル に刷り込まれてるような人が、ある年代では結構いたりしますね。

「ときメモが好きなようだな。」 セーブデータを使った演出なども

 プレイ中のゲームが勝手に他のゲームのセーブデータを読み込んで、ちょっとした演出を行うケースもあります。 よく知られているのは、「メタルギアソリッド」 での 「ときメモが好きなようだな。」 でしょう。

 これはプレイヤーが操作する 主人公 スネークの過去や記憶をサイコ・マンティスというリーディング能力 (読心能力) を持つキャラが読み取ると称して、メモリーカード内のデータを読み込んでしゃべるというものでした。 セーブされているゲームによって様々なセリフが登場しますが、とりわけ美少女ゲームの 「ときメモ」(ときめきメモリアル) のセーブデータがある時に発せられる 「ときメモが好きなようだな。」 は話題になりました。 当時 筆者 も ときメモやメタギアをプレイしていたので、普通に このセリフが出てきてびっくりしたものです

 ちなみにこのサイコ・マンティスさん、念力でものを動かすと称してゲームのコントローラをバイブレーション機能 (DUALSHOCK) を使って振動させるとか、攻略にはコントローラを差し込むポートを入れ替える必要があるなど (無理やり倒すことも可能ですが)、ゲーム画面外の演出がかなり凝っていて、リアルな 3D の画面や随時入る緊迫感ある無線通信なども合わせて、当時としてはとてつもない臨場感というか感情移入をさせる作品でした。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2007年3月16日)
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