肝心な時に腰が引けるビビリ… 「イモ引き」
「イモ引き」(芋引き) とは、畑から芋を引き抜く姿から転じ、腰が引けたりへっぴり腰となる様、怖がったり 根性 がなかったり、ビビリ、ヘタレ、臆病者といった意味で使われる言葉です。 そうした傾向を持つ人は 「イモ引き野郎」 と呼びます。 使い方は 「イモ引いてんじゃねえよ」 みたいな感じです。
言葉自体は昭和の時代からヤクザ・極道、あるいは不良・ヤンキーなどが使っていた言葉ですが、ヤクザ映画やヤンキー マンガ (とくに 1983年から2003年まで連載され実写版映画も大ヒットした 「ビー・バップ・ハイスクール」(きうちかずひろ/ 講談社/ 週刊ヤングマガジン) の作中表現としても使われ、その独特の言い回しが受けて使われ続けることとなっています。
ヤンキーマンガのセリフってつい使いたくなるよね…
ヤクザや不良 (アウトロー) の使う言葉は、一部の 掲示板 などでは 露悪的 に使われることがよくあります。 おおむねヤンキーマンガなどのセリフを引用・元ネタ とした ネットスラング として広まりますが、レス で 煽り や 叩きをする時に、使い易くて勢いのあるフレーズが多いからでしょう。
「イモ引き」 と同じような使い方をする言葉も様々あり、「チキる」 や 「ヒヨる」「シャバい」 などもあります。 いずれも掲示板での バトル はもちろん、対戦型の ゲーム などでも、相手を揶揄・罵倒する時に使われたりもします。 死体蹴り からの罵詈雑言は、良くも悪くも対戦ゲームの華? でしょう。
一方で、別の行動を身体の形や動作から別の隠語・スラングとして使う例もヤクザ・ヤンキー用語以外にたくさんあります。 ネット 時代になってもよく使われるものでは、トイレに行くことを 「お花摘み」「ちょっと花を摘んでくる」 と呼ぶなどが代表的でしょう。 これもネット以前から存在する言い回しで、元々は登山の 界隈 の言葉だったもので、女の子がお花を摘む時にしゃがむことから転じています。