根性! 根性! 根性ひとつが財産さ… 「根性」
「根性」 とは、その人が持っている性質、心根のことです。 また困難に直面してもくじけない強い精神やその力、気力をあらわすこともあります。 元々は仏教において人それぞれが持つ根本の性質 「根」 を指し、根性が腐っていると云えば性格や心根がダメなやつですし、根性ない人は芯がなく弱い人、逆に根性があるとか見上げた根性の持ち主なら、逞しく物事をやり通す強い精神力を持つ意味になります。 ただし根性があるという表現には、厚かましい、恥知らずを揶揄する意味になることもあります。
度胸や努力、熱血、忍耐、脳筋 といった言葉と相性が良く、根性のある人は根性者と呼び、似た言葉には気合や精神力、やる気、闘志や闘魂、ファイトやガッツ、モチベーションがあります。 強調する場合はド根性と呼ぶことが多いでしょう。 根性のないものは根性なしと呼ばれ、対義語として ビビリ や ヘタレ、腰抜け、シャバい とか イモ引き、チキる、臆病者があります。 これらはおおむね侮蔑や嘲笑の対象とされます。
一般の日本語であり様々な分野で使われますが、精神論 などと同様に 「根性さえあれば何でもやれる」(やれないのは根性がないせいだ) との根性論の主体としても扱われ、不合理・不条理がしばしばまかり通る不良・ヤンキーといったアウトロー・DQN の世界や、いわゆる体育会系との親和性が高いものでしょう。 時代を経るごとに根性という 概念 は合理的ではない言葉や感覚だとして忌避されがちな傾向も強まっています。 しかし気力や度胸がないと何もできないというのも、それはそれで一つの真理です。
日常で使われるものとしては、根性を接頭した様々な言い回しがあります (根性〇〇)。 例えばたばこの火を身体に押し当てて我慢比べをすることを根性焼きと呼んだり、低性能な車やバイクで高性能なそれと同様に走ることを根性走り、女性が気合を入れて化粧することを根性メイク、太った人が必死に甘いものを我慢したりサイズ違いの細い服を無理やり着込むことを根性ダイエットと呼ぶなどです。
マンガのジャンルになったり、ゲームのコマンド名になったり
おたく に近いところでも、何しろ 普通 の日本語でもあるため様々に使われ、創作物では不良やつっぱりを テーマ にした作品はもとより、スポーツ関係の マンガ でもよく見られます。 これらは 「熱血根性」 とかスポーツものなら 「スポ根」(スポーツ根性もの) と呼ばれます。 描かれるのは、夢 に向かってひたむきに努力する姿、打ちのめされてもくじけず諦めないで頑張る姿であり、その源となるのが根性となります。 この他、献身的で自己犠牲を厭わない仲間との絆や友情が描かれることが多いでしょう。
またピンチに至った際の最後の踏ん張り、火事場の馬鹿力を表現する言葉や概念として、ゲーム などでもコマンド名や機能名としてしばしば用いられます。 例えばスーパーロボット大戦で ユニット の減った HP を 回復 させたり、ポケットモンスターで攻撃力がアップしたり (こんじょう) などは、とくに印象に残るものでしょう。