厨房とほぼ同義でややヤンキーよりの罵倒語の代表格です
テレビ朝日系 「目撃!ドキュン」 公式サイト |
「DQN」「ドキュン」 とは、非常識な人や脳味噌が足りない人のことを指す、アングラ系 の 掲示板 で使われるようになった侮蔑的罵倒用語 (本来的な意味は低学歴低賃金労働者への差別語) のことです。 当て字で 「ドキュソ」 などとも書きます。
元ネタ ですが、ヤンキーっぽい人がよく出演していたテレビのヒューマンバラエティ番組、「目撃!ドキュン」(テレビ朝日系/ 1994年4月6日〜2002年6月26日/ 公式サイトは こちら (放送終了により現在削除) の番組名称から由来しました。
現在では 厨房 とほぼ同義の最上級の罵倒語の筆頭ですが、元々が低学歴への差別語としての意味合いが強かったため、学歴に対する 煽り として使われるケースが多く、またヤンキー (つっぱり、不良)、もしくはそうした人たちがよく就く職業 (建設関係など) に対する罵倒語でもあるので、厨房 (厨) と用途で何となく使い分けられている場合が多いようです。
例えば 低偏差値 の高校や大学を 「DQN高校」「ドキュン大学」 とは呼びますが、あまり 「厨高校」 とか 「厨房大学」 とは云いません。 逆に、「煽り厨房」 とか 「嫌韓厨」 とは呼びますが、あまり 「煽りドキュン」「嫌韓DQN」 とは呼びません (というか、煽り厨房 (煽りばかりするやつ) と煽りDQN (DQNが煽ってる) では、意味も変わります)。
しかし 厨サークル や 厨サイト と同様、「DQNサークル」「DQNサイト」 などという使い方は割とポピュラーです。 「ヤンキー」 という言葉の持つイメージと同じく、単に非常識なだけではなく、法律や社会ルール、マナーを守らなかったり、短絡的で暴力的な人、逆ギレする人、あるいはそうした傾向を持つ組織や行動そのものを揶揄する場合には、あまり区別はないようです。
発祥は、あやしいわーるど@メインの書き込みから…その後水難事故を契機に人口に膾炙
1998年8月頃から、当時人気を得ていた匿名掲示板 「あやしいわーるど」 の利用者やらが、上記番組の内容や出演者に触れる形で 「ドキュン」 と掲示板上で使い始め、徐々に定着。 とりわけ、その頃にこれらの掲示板で活動していた 「マミー石田」 氏 という コテハン (名無しではなく固定した ハンドル を持つ利用者) がこの言葉を好んで頻繁に使用します。
同氏はさらに自らウェブサイトを開設して啓蒙に努め、1999年5月の 2ちゃんねる 誕生と住民の大移動の際には、すでに一般的な ネット の上の罵倒語、頻繁に見かける ネットスラング として広まっていました。
「玄倉川水難事故」 の報道で、ドキュン名称が拡散
ところで少しずつ広まっていた 「ドキュン」 の名称を急激に広めるのに決定的な役割を果たしたのが、1999年8月14日に神奈川県山北町で発生した 「玄倉川水難事故」(流された18名のうち 13名が死亡) でした。
この 「玄倉川水難事故」、被害者らが川の水に流されてゆく様がテレビで放映されるという衝撃的な経緯と、前後の被害者や被害者関係者らの言動 (3度にわたり繰り返し行われた、上流のダム管理事務所の職員や警察官らによる避難勧告に罵声を浴びせたり無視したり、命がけで救出しようとしているレスキュー隊員や、被害者を気の毒に思い自主的におにぎりなどの食べ物などを 差し入れ した近所の住民らに罵詈雑言を浴びせるなど) から強い非難を受け、俗に 「ドキュンの川流れ」 と揶揄されてネットで頻繁に触れられるようになりました。
当時 「2ちゃんねる」 などではこの事故に対する スレッド がいくつも立ち、大きな話題となっていました (ただし 1999年夏時点の利用者はその後の巨大な2ちゃんねるの姿に比べるとまだまだ少なく、局所的な感じではありましたけど)。
「ドキュン」 から ローマ字略語化して 「DQN」 に
なお当初は番組名と同様 「ドキュン」、その誤字隠語表現で 「ドキュソ」 が一般的でしたが、後に 「DQN」 と ローマ字略語化。 「厨」 などと同様、他の単語の頭に接頭語 (接頭辞) となって組み合わされ、様々な派生語、関連語が生まれているのが 「DQN」 の特徴です。
一例として、ヤンキーが多い学校を 「DQN校」、ヤンキーが好む物品 (例えばヤンキー (珍走団) が好むクルマやバイクの車種や違法改造された族車を 「DQNカー」、ヤンキーが自分の子供につけがちな、おかしな当て字の漢字をつかった名前を 「DQNネーム」、対応が支離滅裂だったり暴力的だったり、ブラックフラグ が立ちまくったおかしな会社を 「DQN企業」 などと呼びます。
匿名掲示板 界隈 では、とにかくヤンキーの評価は散々ですね。 まぁ社会的に迷惑だったり、自分が小中学生時分に直接彼らから迷惑をこうむっていたり、夜中に爆音で走り回ってうるさいってのがあるんでしょうし、そのくせテレビでは時として 「乱暴だけどいいやつ」「苦労人」「勉強は落ちこぼれでも早々に 結婚 して幸せな家庭を築く温かい人間」 みたいに好意的に扱われたりしますし、そのさなかに、過去にしでかした不法行為や迷惑行為を 武勇伝 のように得々と語るのが腹に据えかねる…ってのがあるんでしょうね。
ネット世界での隠語、流行り言葉には様々なものがありますが、「DQN」 は 「厨」 と並んで、当分の間は消えることのない罵倒語のツートップとして、残って行くのかなという感じがします。
派生語として、「QDM」 なども
「QDM」(きゅどむ) とは、2008年5月末からネットで盛り上がった 「毎日新聞英語版 waiwai 変態記事事件」 において、お祭り状態で盛り上がる 「2ちゃんねる」 のニュース系掲示板 「ニュース速報+板」 において、工作員(お祭り騒ぎを収束させるためにお祭りのターゲットが雇ったネット監視員、もしくはそういった人っぽい 書き込み をする一般人) が、スレッド 「【毎日新聞】ネット上に 変態 報道の処分と無関係の社員を誹謗中傷する書き込み→名誉棄損で法的措置を取る方針★78」 に書き込んだ レス、
33 名前:名無しさん@全板トナメ参戦中[] 投稿日:2008/06/30(月) 05:15:17 ID:R6THMhNUO
みんなのしてる事はおかしいよ
みんなの嫌いなQDMと同じ行動だと思う
もう中傷とかやめよう
に由来します。 その後スレ住人より意味が付加され、「Quality of Daily Mainichi(毎日新聞のものすごい品質、変態毎日新聞)」 のような意味で使われているようです。 実際に本物の工作員が書き込んだのか、単なる一般人の釣り、煽りなのかはともかく、その間違えっぷりが面白いと、当時関連スレではよく使われる言葉となっていました。