「垢BAN」 それは、ネットの世界から追放されることです…
「BAN」 あるいは 「垢BAN」 とは、コンピュータ用語、ネット の世界の用語においては、「会員追放」「会員資格剥奪」「パージ」 といったような意味の言葉になります。
「BAN」 とは、英語の 「Banishment」(追放) もしくは 「Banish」(追い出せ、追放しろ) の頭3文字、「Ban」 のことで、「垢」(あか) とは 「Account」(アカウント/ 会員としてネットサービスに ログイン する資格、権利) のカタカナ表記の頭2文字 「アカ」 の 誤変換当て字 による表記になります。
つまり
「Account Banishment」 or 「Account Banish」 → 「垢BAN」 or 「BAN」
という訳ですね。
アメリカの有名なサングラスのブランドに 「Ray-Ban」(レイバン) ってのがありますが、「Rays 」(紫外線 (光線) を 「Ban」(遮断する、追放する) するというネーミングとなっていて、排除や追放、遮断を 「Ban」 と呼ぶのはポピュラーな言い回しのひとつとなっています。
なお ネトゲ で会員資格を剥奪されたり、コミュニティのサービスから追放されたような時は、「垢BAN食らった」「BANされた」「バンされた」 などと表現します。 またアンケートサイトや アングラ系 の 掲示板 におけるアクセス制限から転じて、「はしゃぎすぎ」「はしゃぎすぎ認定」 などと呼ぶ場合もあります。
とりわけネトゲでは、死刑宣告に近い 「BAN」
1980年代、パソコン通信 などの時代に、アメリカのネットサービスが問題行動を起こす会員 (利用規約を守らない、他の会員と トラブル になる、掲示板などを荒らす、イタズラの メール を送りつける、不正行為、犯罪行為を行う…などなど) を除名追放する際に使われるようになった言葉のようで、その後 「ネットワークゲーム」(ネトゲ) の世界で、頻繁に使われるように。 欧米のネトゲを楽しんでいた日本ユーザらがそのまま言葉を日本に持ち込み、使われるようになったようです。
「BAN」 する権限は、そのサービス、あるいはコミュニティを管理している人や団体となりますが、掲示板や SNS あたりのサービスなら、別のアカウント (サブアカウント/ 別垢/ 副垢) を作ってすんなり 復帰 できてしまうケースもあります。 会員登録に クレジットカード の登録とか本人確認が伴うと面倒ですが、そこはそれ、いろんな方法を駆使して復活する場合が多いようですね。
ただしネトゲの場合は、それまで使っていた ゲーム の キャラクター が使用不能、使用不可になったりしますし、そのキャラがそれまで何千時間もかけて育てた自分の分身のようなキャラだと、さすがにモチベーションも大きく下がって、そのまま 引退 になってしまうケースも多いようです。
俗に 「ネトゲ廃人」「廃プレイ」 などと呼ばれるユーザの多いネトゲですが、長い目で見たら 「BAN」 も、目を覚ますきっかけになるのかも知れません (^-^;)。 いやまぁ、筆者もネトゲ廃人の頃がありましたから、もしアカウントの剥奪なんてされたら、そのショックは耐えがたいんだろうな…なんて思いますが。
本人の不正行為ならともかく、巻き添えで 「垢BAN」 食らうことも…
ゲームの世界で チート や 「デュープ」 といった不正行為 (改造ツールや バグ を利用してキャラの能力値を変えたり、アイテム を偽造したり複製したりするなど) を行ったり、あるいは他の利用者に客観的に見て著しい迷惑をかけたとかなら、まぁ 「剥奪」 もやむを得ないでしょう。
しかし、例えばある人は 「BAN」 されたのに、同じことをした別の人は剥奪を免れたり、単にそれと知らずアイテムを貰っただけ、MMOなどでたまたま一緒にパーティーを組んだキャラがチートでその巻き添えを食らった…なんてケースだと、「垢BAN」 された方も納得がいかず、もめる原因になったりもしますね。
「君子あやうきに近寄らず」「李下に冠を正さず」 なんて言葉もありますが、RMT を含め、危ない場所には近づかない、疑われかねない行為は慎む…なんてのが大切なんでしょうか。 まぁ 普通に プレイしていて、いきなり乱入してくる 荒らし のような赤の他人もいますし、ゲーム 運営会社 によってはずさんな管理で 「誤BAN」 を連発しているようなところもあるので、サービス提供側にもきちんとした運営をしてもらいたいものですが。
SNS などで生じる 「隠れBAN」「シャドウバン」 なども
SNS などで、運営側が不適切だと判断したアカウントに対し、書き込み の一部や全部を、他の一部、あるいは全てのユーザーから見えないよう、本人への通知を行うことなく一方的に規制し非表示にしたり表示されにくくすることを 「隠れBAN・シャドウバン」 などと呼びます。
本人はいつも通りに使うことができているし、自分のアカウントが他ユーザーからどう見えているか分からないことが多いことからこの処置に気づかず、そのアカウントを フォロー しているユーザーも単に新しい書き込みがないだけだと思ってしまうため、規制があるのかどうか判断がつきかねる状態となります。
同じ隠れBAN でも規制内容の軽重で様々な段階があります。 検索結果に出づらいとか、検索結果から除外されるだけといった場合もあれば、フォロワー 以外の タイムライン に一切表示されなくなったり、表示されても表示のための 同意 を求められるなど色々です (自分以外から一切見えなくなることもあります)。 書き込みは削除はされないものの実質的に削除されているのと同じ状態となることから、隠れて行われる実質的な BAN だとしてしばしばこう呼ばれます。