このゲームでは、1ヵ月ぶり7回目の引退です!
「引退」 とは、文字通り身を引いて現役を退くことです。 学校をやめる場合の退学、職場を去る場合の退職なども同じですが、こと 「引退」 と云った場合は、官職にある有力者や著名人、影響力のある人物などが、第一線から退き後進に道を譲るようなケースで使われることが多いでしょう。 例えば政治家や高級官僚、芸能人やスポーツ選手、芸術家などが真っ先に思い浮かびます。 芸能・アスリート・クリエイター関係では個人事業主も多いことから、廃業と呼ぶこともあります。 本人が引退を決意し内外に宣言することは引退宣言や引退表明、現役時代に功績を残し、なお余力を持って潔く引退する場合は、賞賛の意味で勇退と呼ぶこともあります。
言葉としては 普通 の日本語ではあるものの、新聞やテレビ報道による著名人の引退イメージが強いからか、一般人 が学校や職場を辞する際に自ら 「引退」 と呼ぶことには、「偉ぶってる」「何様のつもりだ」 との違和感を持つことも多いようです。 第三者が退学者や退職者を労い敬う意味で引退や勇退と呼ぶのは、よくある表現でしょうけれど。
趣味の世界やゲームにおける 「引退」
一般人の場合でも、趣味 の世界から身を引くとか、ゲーム、とくに特定の ネトゲ の プレイヤー をやめる時などは、他に相応しい言葉も見当たらないため、自称他称含め引退はよく使われます。 ツイッター などの SNS が広がり、依存症の レベル にまで ハマった 場合にも、しばしば引退宣言& アカウント の削除がされることもあります。
こちらについても、「引退宣言とか有名人のつもりか」「いちいち宣言や表明をしなくていいから勝手にやめろ」 みたいな揶揄の対象になりがちではありますが、「趣味をやめます」「ゲームをやめます」 では、あまりにそっけないという感じもするので、本人が熱心に取り組んでいたそれらから身を引く際の決意としては、引退という言葉が選ばれてもあまり違和感はないような気がします。
一方で、大仰に引退宣言をした人が、あっさりと舞い戻ってくる 「なんちゃって引退」 が極めて多いので、経験則的に 「はいはい、引退引退」「これで引退は何度目だ?」「じゃあまた近いうちに」 みたいな ニュアンス はあったりしますね。 これは 「引退詐欺」 と呼ばれることもあります。
引退する理由が自分の感情以外にある場合 (例えば仕事が忙しくなる、結婚 して自由になるお金がなくなるなど、人生の 4大転換点 のような不可避なもの) は宣言撤回はそうそうないのでしょうが、一時の気の迷いや昂ぶりからこうした宣言を内外に行う人は、思い込みが激しくその場の勢いで短絡的な発言をしがちで、「もう二度とこんなゲームやるものか!」 と宣言しても、すぐに気が変わって何食わぬ顔で 復帰 しがちです。
本当に愛想をつかすと黙って消えていなくなる人の方がはるかに多いので (というか、日ごろから辞める辞めるいってる人ほど辞めなかったりします)、折々で感情のおもむくままに引退宣言を行う趣味人やプレイヤーは、ある意味でわかりやすい、愛すべき存在なのかも知れません。 まぁ盛大なお別れ会や送別会を行った後だと、宣言した方もそれを受け取った方も、バツが悪かったりもしますが (とはいえゲーム仲間が復帰するのは喜ばしいことなので、普通は歓迎されるでしょう)。
なおネトゲの場合、サービスが終了 (サ終) してゲームそのものが消えてしまうこともあります。 その場合、引退者が最後のお別れにサ終間際に舞い戻ることもあります。 同窓会やお別れ会、ありがとう会、サーバダウンのカウントダウンなどと呼ぶこともありますが、この場合の一時的な復帰は、引退撤回扱いはされません。