あるとないとでは大違い…人の行動の源 「モチベ」
「モチベーション」(motivation) とは、目標に向かって行動を起こす「動機づけ」や 「やる気」「積極性」「意欲」「士気」「元気」「熱意」 を指す言葉です。 「根性」「ガッツ」 といった言葉に言い換えられることもあります。 略して 「モチベ」 とも呼びます。
スポーツやビジネス、学業や 軍事 など人の意志が関わる様々な分野で使われ、生産性や成果に大きく影響する重要な要素のひとつとされます。 本来は心理学で使われる用語ですが、「モチベーションが高い」「モチベアップ」 のように 日常的 な会話にも意欲や熱意の言い換えとしてよく使われます。
向上させるには達成感が得られるとか成長に対する意欲といった内的な 「動機付け要因」 と、労働条件や報酬、周囲からの称賛など外的な 「衛生要因」 の両方が必要だとされています。 またその時の健康・精神状態や課題に対する個人の適正、趣味、とりわけ おたく や 腐女子 のあれこれの分野では好みを超える 性癖 も大きな影響を与えるものでしょう。
正のモチベと負のモチベ…?
仕事の面白さとか達成感とか、趣味を通じた幸福感や愉悦感、自分の成長が実感できた喜びといった内面から湧き上がるようなものも、仕事で評価を上げたい、スポーツの試合で 勝っ て表彰台に立ちたいといった外面的なものも、内と外とで完全に別れているわけではなくそれぞれが密接に関連しています。 一般的には内面的な動機付けには長期的・持続的な力や心の中の深い充足感を生み出しやすく、外面的な動機には本人の本来の能力を超えるような火事場の馬鹿力、ダイナミック な瞬発力が発揮されやすいとされます。
一方、目指す姿を追うという前向きなものもあれば、今あるものを失いたくない、評価を落としたくない、これまで積み上げてきたものを無駄にしたくないという、やや後ろ向きなもの、あるいはモチベというよりは損切りができない優柔不断さや惰性、あるいは執着に近いものもあります。 こちらもそれぞれは全くの別物ではなく、一人の心の中で複雑に絡み合い揺れ動いています。
モチベはある程度自分でコントロールしたり、心を奮い立たせるなどして向上させることもできますが、頑張ったのに結果がでない、失敗して大切なものを失ったなどで気分が落ち込むと 「何もする気がしない」 という状況に陥りがちです。 執着からしなくていい苦労を心身に鞭打って続けているだけの場合もあります。 また心と体は不可分な存在なので、体調が優れない、寝不足や過労で力がでない、加齢で身体が衰えたといった状況になると、心だけが急いても何も手につかないみたいな状況にもなりがちでしょう。
現在では根性とか気合いといった言葉は非合理的で時代遅れの 精神論 のような扱いで避けられがちではありますが、人間自体がたいして合理的な存在でもないので、揺れ動く心をうまくコントロールして頑張っていくしかありません。 仕事はもちろん趣味や遊びに対するモチベの低下も人生の 質 を大きく左右するものでもあるため、なるべく早めに 「自分の機嫌の取り方」 を会得するしかありません。 ただまぁ、筆者 もそれなりの人生を生きてきて感じるのは、やっぱり年を取るとちゃんと寝て食べてしないと何も始まらないなという気はします。
またしょっぱなから大きなモチベを構築するのは難しくても、小さなモチベは捻出しやすいでしょう。 マンガ の 原稿 描きなどはついつい先延ばしにしがちですが、「今日はこのコマだけちょっと進めようか」 程度で始めた方が、結局は描いているうちにモチベも上がって筆が進む気がします。 友人と 作業通話 (イプ) したり、原稿実況 して描かざるをえない状況に追い込むのもひとつの手です。
ライフステージが変わると自分にとって大切なものの序列も変わり、若い頃のようにマンガや アニメ、ゲーム に夢中になれなくなったと嘆くおたくや腐女子は多いです。 これらへのモチベを常に高く保ち続けるのはある種の才能にも近く、ある意味で 「生まれながらのおたく・腐女子」 を測る物差しでもあります。





