火に油を注ぐ、それが 「燃料」
「燃料」 とは、掲示板 で起こる 祭り や ブログ などの 炎上、叩き 行為などを、より激化・拡大させるような新しい ネタ、情報や動きなどのことです。
勢いを一気に 加速 させる 「燃料」 には色々なタイプがあります。 祭りや炎上の 主人公、当事者が自ら招く燃料 (鎮火、消火させようとしていらぬことをやって失敗し、ブーメラン が炸裂して自爆する) と、祭りや炎上の参加者が 投下 する燃料 (多くの祭り参加者が憤慨するような新しい 叩き 材料の発掘と報告) の、大きくわけて2種類あります。 こうした燃料の投下、もしくは 供給 するタイミングによっては、ほとんど鎮火しかかっていた祭り末期の状況が一気にピークにまで盛り上がったり、祭りや炎上の範囲を拡大したりします。
なお、非常によく燃える燃料は 「上質燃料」、たいしてインパクトがない情報やネタは、「粗悪燃料」 となります。
鎮火させようと余計なことをすると…さらに延焼が
燃料の中でももっとも発火点が低く大きく燃え上がるのは、祭りや炎上の対象となっている個人や企業、団体などの、「神経を逆なでする言動」「逆切れ対応」 でしょう。
祭りや炎上になったということは、その個人や企業、団体に、「多くの ネット の利用者が反感を覚えるような何らかの行動や発言」 があったというケースが多いのですが (何もないのにいきなり炎上は普通しません)、それに対して事情説明なり改善努力なり謝罪なりをせず、いきなり逆ギレしてみせたり、法的措置をちらつかせたり、みえみえの嘘、デタラメの自己弁護などがあると、それが強力な燃料となってしまいます。
とりわけ祭りとなっている掲示板やブログの コメント欄 などで、当事者が 自作自演 で自己弁護や擁護をしたり、あるいは当事者の友人知人ら関係者が庇おうと無理な反論や意見誘導を行う (フレンドリーファイア) などしてそれが発覚・拡散 すると、もうこれ以上ない上質燃料の供給となります。 こうした対応が危険なのは、一番最初の 「祭りや炎上の原因」 を飛び越えて、その対応それ自体に新しく強烈な拒否反応や嫌悪感を集めてしまうことでしょうか。 こうなると、一番最初のきっかけだけが改善しても、もう鎮火させるのは不可能になります。 「発端はもはやどうでもいい、その後の態度が気に食わない、ムカつく」 というわけです。
ただし、謝罪やきっかけとなった原因の改善だけをすれば状況が好転するかというと、そうでない場合も多いものです。 原因の内容やタイミングによっては、「謝罪」 をきっかけに、小さい炎上だったものが大きな祭りに一気に発展する場合もあります (例えば炎上の内容が真偽不明でそれまで様子見だった人が、謝罪をきっかけにそれが事実だったと分かって炎上・祭りに参加するなど)。 「謝ってもダメ、反論してもダメ、ではどうすればいいのだ」 という状況になってしまう場合もあります。
無視すると、せっせと 「燃料」 を見つけてくべる人たちが…
「謝ってもダメ、反論してもダメ」 という状況になってしまう場合、「無視する」 という選択肢もあります。 実はこれはかなり有効な方法で、些細な原因を発端とする祭りや炎上なら、これだけで鎮火してしまうケースもあります。 余計な火消しは、むしろしない方がいいんですね。 ただし炎上が一定以上の規模となると、無視や沈黙はかえって火に油を注ぐことになるので、炎上の初期段階で謝罪するか無視するかを判断すべきでしょう。 そしていったん無視すると決めたら徹底して無視すべきです。 そうすることで 「新たな燃料を供給しない」 ことができるからです。
しかしネット上に、今回の祭りや炎上の原因以外の問題になりそうな要素 (問題にならなかっただけで、過去にも同じようなことをしていた、もっと酷いことをしていた、現在のスタンスとは正反対の主張をしていた (ダブスタ) など) があると、それを調べて次々と 「燃料供給」「投下」 をする人たちが現れて、「もっと燃えろ」 と 煽り 立てる場合もあります。 炎上規模を見誤って無視し続けることでさらなる状況の悪化を招き、傷口を広げてしまうケースもあります。 ケースバイケースで、とても対応の難しいのが祭りや炎上の対策となります。
現実の火事や災害もそうですが、「燃えてからどうするか」 ではなく、「燃えないようにする努力」(不用意に個人情報などをネットに上げない、自分の意見や行動が、多くの人に見られていると強く認識する、など) が、大切なのでしょう。 過去や現在の不良行為、犯罪行為の武勇伝的な 書き込み とか、違法コピーソフト類の使用、アフィリエイト の不正な方法での設置、根拠の伴わない独りよがりな意見を攻撃的に書き込む…などは、行わないに越したことはありません。
居酒屋でほど良く酔って悪友と雑談する時には盛り上がるネタでも、それを誰でも見ることができるネット上で行うのは、とても危険な行為だと強く認識する必要があります。
なお炎上するような問題や要素などほとんどないのに、悪意を持った人たちによって嘘や捏造の情報を拡散され、誹謗中傷され続けるような炎上もあります。 この場合は事実無根であるとの反論をすべきですが、こと炎上対応という点でいえば、牽制や脅しのつもりで 「法的処置に訴えます」 などと発表するのは控えて、表面上は無視しながら粛々と淡々と法的措置に訴えるのが結局は早道になる気がします。 法的処置に訴え誹謗中傷していた人との決着が着いた後、必要に応じて外部に事情を説明するのがもっともスマートな解決法かと思います。