同人用語の基礎知識

フレンドリーファイア

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味方に撃たれてどうにもならなく… 「フレンドリーファイア」

 「フレンドリーファイア」(FF/ Friendly Fire)とは、戦闘時に味方に対して行う攻撃のことです。 「同士討ち」「味方討ち」「友軍相撃」「友軍誤射」 と呼ぶ場合もあります。 意図的なものもあれば誤って行う場合もありますが、もっぱら部隊同士の戦いで使われる言葉で、個人同士が争って攻撃する場合は 「相打ち」(敵味方を問わない)、味方だったけれど戦闘の途中でいきなり敵方に寝返り攻撃を仕掛けることは 「裏切り」 と呼んで区別します。

 元々は欧米で使われるようになった言葉で、第一次大戦の頃に友軍同士の同士討ちを 「フレンドリー」 と呼ぶようになり、その後第二次大戦から朝鮮戦争にかけて活躍したアメリカ陸軍所属の戦史家 S. L. A.マーシャル が1947年に 「フレンドリーファイア」 として造語し、使い始めた言葉となっています。

 戦場においてはしばしば混乱が生じ、誤って味方に攻撃を仕掛けてしまうケースは歴史上数多くの事例があります。 夜間の戦闘で敵味方の判別ができないとか、移動中に偶発的にぶつかってしまいそのまま戦闘に至る、単に兵器が暴発してしまったなど理由は様々です。 とくに大砲などの遠距離攻撃兵器の射程や威力が伸びると、誤射により被害が生じる可能性は高まるでしょう。 また場合によっては敵味方が混戦状態となり、味方側が巻き込まれ損害が生じるのをある程度覚悟した上で、戦術的・戦略的な目的のためにあえて攻撃を行うようなケースもあります。

ゲームやネットでも使われる 「フレンドリーファイア」

 元々は実際の戦争の際に使われていた言葉ですが、戦争や戦場を モチーフ とした複数人で遊ぶ ゲーム などでも、「フレンドリーファイア」 が生じる場合があります。 一般にゲームでは、味方からの攻撃は 行為判定 で無効化されるケースが多いのですが、よりリアリティを高めるために敵味方関係なく効果を及ぼす攻撃や計略などが実装されている場合もあります (とくに 範囲攻撃 や火計など)。

 こうした行為は、過失によるものだとしても仲間からしたら迷惑なものですし、嫌がらせや 荒らし として悪意を持って行う プレイヤー もいたりしますから、しばしばもめごとの発端となったりします。 とくに複数人同士がチームを組むタイプのゲームでは、それがゲームの勝敗に大きな影響を与えたりもします。 プレイする場合には、対象をよく確認するようにしましょう。

 一方、ネット などでいわゆる 炎上祭り が生じた際に、炎上した人の友人や家族・関係者らが擁護・反論しようとしてかえって反発を招いて火に油を注ぎ、炎上や祭りをより大きくするような本末転倒状態を指して使う場合もあります。

 本人は鎮火させ炎上している友人知人を助けようとしているのでしょうが、結果的に炎上や祭りに参加している人たちに 燃料 を与え騒動はさらに悪化してしまいます。 そうした間抜けな状況を 「フレンドリーファイア」(仲間を焼くアホな奴・行為) と呼んだりするのですね。

 「無能 な味方は敵より怖い」 とは良く聞く話ですが、炎上で苦しんでいる人にとってこうした 「アホな援軍」 ほど恐ろしいものはないでしょう。 もっとも場合によっては、友人知人を善意による擁護のフリをして実際はこれ幸いと 「もっと燃えろ」 と燃料をくべているような人もいたりしますから、どちらのケースにせよ日頃から友達は選ぶようにした方がいいのかもしれません。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2016年6月12日)
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