「絶対に許さない!」「もう許してやれよ…」「ブボボ(`;ω;´)モワッ」
「許してやれよ」 とは、ネット の 掲示板 などでバッシングされたり、お祭り などで集中攻撃を受けている相手を擁護するために、批判している人に投げかける合いの手のような言葉です。 代表的な対義語は 絶対に許さない!絶対にだ! (絶許) です。
もともとこの 「許してやれよ」 という言葉は 普通 の日本語ですし、流行も何もなかったのですが、2005年頃より 「絶対に許さない」 とか、「絶対に許さない!絶対にだ!」「いいか、絶対にだ!」 などの一本調子のバッシング (正確にはバッシングというより、単なる ネタ のような合いの手) に対比する形で散発的に書き込まれるようになりました。
その後、2006年9月11日の女性タレント、米倉涼子さんの生放送中 (フジテレビ系列/ NG名珍場面5000番組10万人総出演!! がんばった大賞7) の雑音ネタ (オナラではないかと騒がれた) で、「放屁テロは許さない」「ブボボ(`;ω;´)モワッ」 とする掲示板 2ちゃんねる のニュース速報板などのネタスレの中で、途中からこんにちのような形での使い方になる初めての 書き込み が登場。
また同じ年の10月に、ある男性会社員が ファイル共有ソフト を使って 暴露系ウィルス に感染、女性の 「お宝写真」 を流出させ mixi で個人情報も拾われ広まってしまったある事件でも、時期、場所が同じだったこともあり、この言い回しがそのまま頻出。 「もう許してやれよ」 などと変形しながら頻繁に使われるようになり、定着しました。
もう許した…許したら彼女ができました
この言葉のおかしみは、別に米倉さんらが悪いことをしたわけでも何でもないのに 「許してやれ」 と、放屁や罪咎 (罪とが) を自明の前提としたような擁護となっていることでしょうか。 無実を訴えるのではなく、あくまで、「それは事実だが、もう許せ」 というわけです。
一部の掲示板などでは 「粘着質」 を面白がる風潮もあり (「おまいら、まだやってたのか!」 なんてのが面白みのあるネタとなっています)、この 「絶対に許さない」 の書き込みの合間合間に入る 「許してやれよ」 のバランス、コントラストが面白いと感じられ、前述した掲示板 「2ちゃんねる」 のニュース速報板 (ν速板) などで原型が生まれ定着し、各地に伝播して広まりました。
その後この 「許してやれよ」「もう許してやれよ」 は、米倉さん関連の スレッド では 「もう許した」(略して 「も許」) と一歩進んだ表現となり、病院のベッドでやせ細った屁爆者が喋る形の AA に進化 (許した後、ベッドから患者が消えたり、心電図の音がピーになって、被害者の死が暗示されるものでした…ある意味、よりいっそう相手を追い込んでいる表現ともいえます)。
さらにその後、今度は 「許したらかわいい彼女ができました」「許したら就職できました」 と、「許したら○○できました」 の形に変形。 一連の流れを知っている人が見ると面白く感じられ、様々な面白い言い回しが生まれて広がることになりました。
なお同じ時期に、同じような使われ方をした言葉に、もうやめて、○○のライフはゼロよ なんてのもあります。