女子大生をローマ字で略して 「JD」
「JD」 とは、女子大生 (joshi daisei) を略した ローマ字略語 のひとつです。 主に ネット で使われるもので、おおむね18歳から22歳までの女性を指します。 ただし大学生の場合は、高校までと違って浪人後の進学とか在学中に単位が足りずに留年する、逆に特進する、あるいは社会人生活を経て入学する学生も多く、比較的年齢に幅があります。 また4大 (4年制大学) と短大 (短期大学) でも在学時・卒業時の年齢が個人によって異なります。
女性の就学先で分類する略語は様々ありますが、J〇 といった略称の場合の 元ネタ は、女子大生や女子高生の隠語的な略語からとなっています。 女子高生なら JK、女子中学生なら JC、女子小学生なら JS です。 隠語となっているのは、もっぱら 援助交際 (援交) の情報交換などに用いられていたからです。 いずれも大っぴらに使うことがためらわれる言葉でしたが、後に一般化し、当人たちが自称で用いるようになっています。
1980年代の女子大生ブームとギャル
JD という略称は比較的最近のもので、それ以前は単に女子大生と呼ばれていました。 通う大学の種類は問いませんが、いわゆる女子大生ブーム (1980年代にテレビ番組などが主導した 「普通の女の子、女学生ブーム」 の初期の時代には、狭義として女子大学の学生のみを指して使うケースもありました。 女子の大学生という意味ではなく、しばしば一貫校で名門校やお嬢様学校も多く 「男慣れ」 していないウブな 「女子大学の学生」 という ニュアンス ですね。 共学の女子学生は単に大学生か女子学生や女学生呼びが多かったかも知れません。 ちなみに学生は大学生を指すケースが多く、小学生は児童、中学や高校は生徒が一般的です。
なお1980年代前半の大学進学率は25%程度で、例えば1980年の場合、4大進学率は26.1% (男子39.3%/ 女子12.3%)、短大で11.3% (男子2.0%/ 女子21.0%) といった状況でした。 女子大生ブームの中では、テレビ局の女子アナ (女性アナウンサー) の出身校をはじめ、名門校やお嬢様学校と呼ばれる大学に通う女子大生は家柄もよく 「才色兼備」 かつ希少価値のある存在として持てはやされることとなっています。 ただし後述する番組の中で、「おバカな女子大生」 みたいなイメージも一部で作られています。 これは後の女子高生ブームの際にも同様のものがあり、ここらも 「男受けする要素」 としてむしろ好意的に見られています。
発火点のひとつであり、またブームを強力に牽引したのは1983年から放映が開始されたフジテレビ系列の 「オールナイトフジ」 でしょう。 放映当初こそ他の深夜番組のような AV (アダルトビデオ) 情報や性風俗関連の情報などアダルトな内容を持つものでしたが (これらを女子大生が恥ずかしがりながら、男性アナウンサーやお笑い芸人らの 司会者 と一緒に紹介するみたいな構成)、その後は素人大学生を大量に起用したソフトなお色気アイドル路線へ変更。 参加者は女子大生オールナイターズと呼ばれました。 番組内の各種企画ではメンバーの名前が在学大学名とともにテロップで紹介され、私的な FC が作られるような人気メンバーもいました。
中でも番組構成変更前から出演したりオールナイターズの中でも人気のあった山崎美貴さん、松尾羽純さん、深谷智子さんらの3名で組んだ ユニット 「おかわりシスターズ」 は大人気となり、女子大生ブームを盛り上げる存在となっています。 この傾向は恋愛至上主義とも呼ばれる1980年代の世相と、いわゆるバブル経済による空前の好景気感により 「より明るく楽しく豪華で、でもどこか軟弱で軽薄」 な世相を作るものでした。
ファッション関係では、都市部を中心に 髪型 は ワンレングス、ファッションは 肌 の 露出 がやや多い ボディコン が流行し、組み合わせた 「ワンレンボディコン」 は当時の女子大生や新社会人といった若い女性の 定番 のスタイルとなっています。 レジャーは夏は海、冬は雪山でスキーが好まれ (サーフ&スノー)、水着 は ビキニ も ワンピース も選ばれましたが、ハイレグと呼ばれる足ぐり部分が腰骨の上にまで深く切り込んでいる ワンピ形状 のものも空前のブームとなっています。
なおこの頃は女子大生を ギャル と呼び、年下の女子高生を子ギャル、中学生を孫ギャルなどと呼んでいましたが、その後ギャルと云う言葉の意味や使われ方が変化し、現在は女子大生の意味で使われることはほとんどないでしょう。 また 同人用語 で JD の 腐女子 は 腐女子大生 と呼びます。
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