同人用語の基礎知識

めけ/ めけを認める

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もうこんなところ二度ときません! …でもやっぱり… 「めけ」

 「めけ」 とは、「もう二度とこない!」「これで終了」 と捨て台詞を残して去ったものの、やっぱりその後が気になってつい舞い戻ってしまう、様子を伺いに返ってきてしまう人や状態を指す言葉です。 ネット掲示板 などで使われる言葉で、初期の典型的な 2ちゃんねる用語 のひとつです。

 元ネタですが、2000年11月26日に、2ちゃんねる の 「化粧@2ch掲示板」 に立てられた スレッド、「ファンデーション、素敵だったもの」 において、スレッドを立てた人 (スレ主、1さん) が、2日後となる11月28日に137番目の 発言としてつけた 勝利宣言レス、「負けず嫌いな皆さん、素直にめけを認めてね。」 の 「めけ」(負け) に由来します。

重複が批判され、スレッドは最初から紛糾

 このスレ主さんは、使ってみて良かったファンデーションの話をするためにスレッドを立てました。 しかしこの掲示板にはすでに同じような趣旨のスレッド 「使って良かったおすすめファンデーションは?」(2000年10月19日) が存在、そちらはスレも進行し、賑わっていました。 つまりこのスレは、「2ちゃんねる」 では禁止されている 重複スレ (おもふく) (似たようなスレッドが乱立して使いにくくなったり、別の話題のスレッドが消えるのを防ぐためルールで禁止されているスレッド) だったのでした。

 これについて2番目の発言者が、ハンドル名 の部分に 「がいしゅつ です」(既出です) と入れた上で、この既存スレへの誘導の 書き込み を実施 (「既出」 を 「がいしゅつ」 と書くのは、誤読言葉 による典型的な ネットスラング の一種です)。 するとスレ主さんは 「冷たいね。せっかくスレたてたのに(;;) 」 と反応し、また 「がいしゅつ」 を 「もしかして・・・既出の事・・・・?」「それって「がいしゅつ」じゃなくって「きしゅつ」って読むんですよ?(汗)」「漢字の読み方を先に覚えましょうね・・・。」 と反論。 そのまま何事もなかったかのようにスレッドを進めようとします。

    ∧ ∧  カタ      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (,, ・Д・),__カタ__ <  めけをみとめます。と。
 〜(つ_|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|   \_____________
    |\||  VAIO   |
     '\,,|==========|
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 |   め け       |
 |_________|
    ∧∧||
    ( ゚д゚)||
    / づΦ
       ||
       | |
      ∧| |  めけ
   Σ (゚Д| |
      /つ| |
    〜  ||
     (/ ||
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
可愛らしい定番AAを改変した 「めけ」 AA

 以降は 「重複スレッドだ」「ルールを守れ」「初心者は初心者板からやり直せ」「荒らしだ」「いやあなたこそ荒らしだ」 などと反論が反論を呼ぶ展開となり、スレッドは紛糾。

 1さんを 叩く だけでなく、丁寧に掲示板のルール説明を行う書き込みなどもあったのですが、1さんが初心者なのか、単なる ネタ釣り だったのか、あるいは荒らしだったのかはともかく (当時その掲示板で有名人となっていた 固定ハンドル との類似も指摘されていた)、その後、「もういいです。レスしなくていいですから。」 と終了を宣言。

 しかしその後もポツリポツリと批判するレス (1さんも、その他の人も、基本はレス不要の 「独り言」) が続いたことから、「はやく逃げよう〜っと!私まで頭おかしくなる(笑)。 ではみなさん、サヨウナラ・・・(笑)。」 とレスして再度終了宣言。

 ところがその後もレスが続いたことから、1さんが再度登場、「あれれ・・?まだ続いてたんだね(笑)。」 などと評したあと、「今度こそもう2度と書き込まないので、さようなら。」 で再々度終了宣言。

負けず嫌いな皆さん、素直にめけを認めてね。 がブレイク

 けれどやっぱりまたまた舞い戻り、「はい、終了(^^)これ以降はレス不可です。」 と4度目の終了宣言をした後、追加で 「これ以降レスがあっても、それは負けとみなしますので。 負けず嫌いな皆さん、素直にめけを認めてね。」 とレス。 この 「素直にめけを認めてね。」 に 「はーーい めけを認めます。」 などのレスが複数付き、その後は 「めけ」 や 「めけめけ」 で大いに盛り上がることに。

 この頃、この スレッド と1さんのことは別板 (ロビー板) などの住民も 「面白い」 として注目して見守っていて、以降は 「めけ」 が流行語のような扱いになったのでした。 また同じような打ち間違いによる言葉と思われる 「話をまとまて」 なども話題に。 言葉の生まれ方や内容は単なる揚げ足取りで他愛のないものですが、個性的な1さんやタイミングによっては、意外な言葉が流行語となってしまう、ネットならではの面白い現象とも云えますね。

 勝利宣言や終了宣言をした負けず嫌いの人が、やっぱりその後が気になって舞い戻るというケースは2ちゃんねるに限らず掲示板の世界ではとても多いものです (元ネタとなった1さんのように堂々と1を名乗るケースもあれば、ハンドルをわざわざ変えて舞い戻る姑息な人も多いのですが、文体や口調ですぐバレます)。

 「めけ」 は、そうした参加者や現象を分かりやすく2文字で説明するネットスラングとして、以降も使われるようになったのでした。 ちなみに実際の使い方としていは、「めけ乙」(めけさん、おつかれ) などがあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2003年10月13日)
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