作品がダメなわけではなく、自分に合わなかっただけ… 「not for me」
「not for me」 とは、主に欧米などの ゲーム の世界において、「このゲームは私のためのものではなかった」(自分には合わない、向いてない) といった意味で使われる言葉です。 もっぱら ダウンロード 形式で販売されたり オンライン で楽しむような ネトゲ のレビューなどで見かける表現で、その後はゲーム以外の コンテンツ などにも、ほぼ同様の意味で使われます。
一般的にゲームのレビューなどは、プレイヤー 個人の主観に基づく一方的な感想が多く、そのゲームを面白く感じなかったプレイヤーによっては、時としてかなり激しい罵詈雑言が付きやすいものです。 すなわち 「クソゲー」「ゴミゲー」 といった表現です。
もちろんゲームのプレイヤーは客観的で公平中立であるべき存在ではありませんし、評論家でもありませんから、自分が購入しプレイしたゲームについてどういう感想を持つのかは自由です。 表現の自由 もありますから、それをレビューやその他の場所 (自分の ブログ や 掲示板、ツイッター などの SNS 他) で主観に基づいて自由に表明しても構いません。
しかし、「自分の 地雷 は誰かの 推し」 などと云われるように、人の好みは様々で、自分がクソゲーだゴミゲーだと感じたゲームにも ファン や 熱心なプレイヤーがいるはずです。 そのような人の耳目に届く形で罵詈雑言をまき散らすのも、逆の立場になって考えれば愉快な状況ではないでしょう。
人気ゲームを面白いと思えない自分はおかしいのか? への救済も
そこで使われるようになったフレーズが、すなわちこの 「not for me」 だったのでした。 これには言葉通りの 「単に自分の好みに合わなかった」 といういい回しであると同時に、こうした 概念 が広がることによる、「娯楽で面白いと思えないものに無理に付き合う必要はない」 という当たり前の感覚を言語化したという意義もあります。
これは流行のゲームや人気のゲームが面白いと思えないという悩みを持つ人を救う言葉でもあるでしょう。 ゲームでも娯楽でも何でも、みんなが楽しいと思ってる作品が楽しめなくても自分が悪いわけではなく、単に向き不向きがあるのだと再認識することは、自分の感性を守り自分の考え方を大切にするためにもとても有益な考え方なのかもしれません。