子供から大人まで、用途無限大の万能アイテム… 「リボン」
「リボン」(Ribbon) とは、結ぶことを前提とした紐状の織物、飾り布のことです。 紐の状態でもリボンですが、花や蝶々の形に結んだものも含めて使います。 平べったく細長い紐状のもの全般をそう呼び、例えばインクが塗布してあって文字などを印字するために使われるインクリボンなどもあります。
一般的には 髪 を結わえたり衣服の装飾として用いたり、贈答用の包装、顕彰や飾りつけのための装飾品としても用いられ、それぞれで専用の製品なども販売されています。 小さな子供から大人まで、身に着けるだけで華やかな印象を与えるため、色鮮やかで光沢のある美しいものが多いでしょう。 もっぱら女性向けの アイテム だと認識されますが、用途によっては男性用のものもあります。 また TPO に合わせて、地味 でシックなもの、場合によっては葬祭用のシンプルなものなどもあります。
単なる紐状の布であり、汎用性が高いものですが、用途ごとに適したものは専用リボンとして用意される場合もあります。 例えば髪を結わうためのリボンはヘアリボン、シャツの首元を飾るものとして リボンタイ (スクールリボン) などがあります。 とくにリボンタイや贈答品用・顕彰用に花の形で整えられたもの (フラワーリボン) などは、利用者が結わずに最初からその形で販売されるものもあります。
全裸リボンに萌えるか、萎え紐で萎えるか
身に着けるヘアリボンやリボンタイ、あるいは贈答品用のリボンの結び方を 全裸 の人体に装着したり施す場合を、おたく の世界では俗に 裸リボン と呼びます。 前者は 制服 の重要な構成パーツであるリボンタイだけを残すことで全裸でありながら制服っぽい意匠を残すひとつのアイデアであり、後者は自分の身体を意中の人物にプレゼントとして差し出すような ニュアンス があります。
またエロゲなどにありがちな、構造がよくわからない見た目重視の制服 (謎服) で、用途も由来も分からずいつもひらひらと揺れ動いているような謎のリボンを 萎え紐 と呼びます。 わざとらしいリボンは 萌える どころか逆に 萎える という訳です。
リボンは日常生活にもあふれているものであり、かつ美しい色や光沢を持つ素材でのそれは高級感や晴れやかさを演出するものでもあり、実物のリボンだけでなく、それを模した図案なども創作の世界で盛んに用いられています。
政治的・社会的メッセージを示すシンボルとしてのリボン
色のついた小さな布紐を身に着けることで、何らかの政治的・社会的メッセージの支持や連帯を表明したり、リボンそのものが運動のシンボルやサインとして 認知 されることもあります。 リボンそのものではなく、リボンの形をしたバッチ類を身に着けたり、SNS などで情報発信する際に絵文字や言葉で掲示することもあります。 おおむね政治的なメッセージを発信する団体などが選定し、〇〇リボン運動として展開します。 アメリカをはじめ海外ではおなじみの活動ですが、日本でも近年様々なものが行われています。
代表的なのは青いリボン (ブルーリボン) で、北朝鮮による拉致問題の解決と拉致被害者の早期救出・救済を訴えるものとなっています。 またイエローリボンの場合、違いを尊重し自由を謳うシンボルとして用いられ、障害者をはじめとする社会的弱者、過去に罪を犯して前科がついた人などの、社会参加や社会復帰を支援する意思表示として用いられます。 一方ピンクリボンの場合は、乳がんに関わる患者や医療関係者らの支援や社会に対する啓蒙活動のシンボルとなっています。