「ろ」 と 「る」 を書き間違え… 「○○しる!」
┌────┐ | 日本は .| | 反省しる .| └─┬──┘ .彡 ⌒ ミ .|| < #.`Д´>|| ( //つ (__Y__) |
日本は反省しるAA |
「○○しる」 とは、「○○しろ」 の文字の書き間違いによる ネットスラング です。 誤変換当て字 で、「しる」 を 「汁」 とする場合もあります。
例えば 「反省しろ」「謝罪しろ」「賠償しろ」 なら、「反省しる」「謝罪しる」「賠償汁」 なんて感じになります。 ネット 上の 掲示板 で使われ始めたのは2001年4月12日からで、初期の典型的な韓国由来の 2ちゃんねる用語 のひとつとなっています。
「2ちゃんねる」 のハングル板などで広がり、その後定着
「日本は反省しる」 の元ネタとなった 韓国メディア 「東亜日報」 日本語版の記事 「悪縁と友情」(2001年4月12日) |
「○○しる」 の 元ネタ ですが、韓国の国会議員、金泳鎭さん (キム・ヨンジン/ 1947年11月17日〜/ 韓国民主党所属) が、日本の歴史教科書のいわゆる 「歪曲」 に抗議するため2001年4月10日に来日したことに始まります。
これは、新しい歴史教科書をつくる会編集・扶桑社発行の中学校用教科書 (「新しい歴史教科書」「新しい公民教科書」) が日本の文部省の検定を合格したことに対してのものでした。
さっそく抗議文を日本政府や国会議員に手渡したものの、受け取ってもらえただけで日本側から真摯な反省の弁もなければ目に見える動きもないことから、金さんはさらに日本に対して憤慨。 「このままでは韓国に帰れない」 とばかりに、急遽予定を変更し、翌4月11日から16日にわたって、日本の国会議事堂前、および衆議院議員会館前にて抗議の座り込みのハンガーストライキを実施しました。
この様子を韓国メディアが取材、撮影した4月12日報道の写真が日本でも紹介されましたが、その際、金泳鎭さんが手に持っていた抗議文の プラカード に日本語で 「日本は反省しる!」 とあったことから、この 「ろ」 と 「る」 の書き間違いが面白いと、掲示板 2ちゃんねる などで話題に。
そもそも日本側にこの件で謝罪すべき理由もありませんし、金さんの独特な風貌もあり、すぐにこれを揶揄する アスキーアート が作られる一方、「反省しるおじさん」「汁おじさん」 とネーミングされ大きな話題となりました。 この一連の事件が、この言葉の元ネタ・発端となっています。
「謝罪汁」「反省汁」、2000年代を代表するネットスラングのひとつに
2ちゃんねる」 の 「ハングル板」 |
その後、韓国人の言葉であるハングルを真似た 「○○ニダ」「○○スミダ」 などと並び、この 「○○しる」 がネットスラングとして定着し、韓国の人が怒って (ファビョる) しゃべる コメント などで、これが 語尾設定 として頻出。 おりしも韓国、北朝鮮がらみの話題がネットで盛んだったこともあり、広まることになりました。
なおこの教科書を巡っては、検定審議官による検定不合格への不正な働きかけが発覚したり、様々な団体による検定不合格への署名活動、街頭運動や、検定合格後の自治体や各種教育委員会への強硬な採用反対運動、一部の過激な団体による脅迫や犯罪行為などが巻き起こっていました。 韓国と中国からの抗議もあり、マスコミも連日報道。 大きな社会問題になっていました。 その後同じ内容の市販本、「新しい歴史教科書」「新しい公民教科書」 が2001年6月に発刊され、こちらはあわせて76万部のベストセラーとなっています。
ちなみに韓国・北朝鮮などが由来となるネットスラングには色々あり、他にも マンセー や ホルホル などというのもあります。 代表的なものは、下記の関連用語 リンク などからたどってお読みください。