イベントで作者とファンが絵の往来…「スケブOK」
スケブOKのスケブを看板と してスペースなどに掲示 「スケブやってます」 とも |
「スケブOK」 とは、スケッチブック (スケブ) を持ってきたら、そこに 絵 を描きますよ」 という意味です。 イラスト を描いてくれるよう頼むことは、スケブ依頼 などと呼びます。
「スケブ」 とは画用紙などを束ねて閉じたノートのようなものですが、同人誌即売会 などで サークル参加 している 同人サークル や 絵師 さんなどが 「スケブOK」 を サークルスペース に掲げている場合には、持参した 「スケブ」 を手渡してお願いして受けて貰えると、その場で手早くイラストや絵、サインなどを描いてくれます (通常は、しばらく預かる形になります)。
逆に 「スケブやってません」 などの場合は、「そうした行為を行っていません」「頼まないでください」 という意味になりますが、わざわざそれを表明するケースはあまりありません。 どちらとも表明していないサークルさんの場合、「スケブよろしいですか…?」 などのように、個別に伺いを立てて依頼することになります。
一連のやり取りはプロ作家などが行う 「サイン会」 に近いイメージですが、厚意や親切心からの作業ではあっても、いわゆる 「ファンサービス」 という訳ではなく、当然ながらサークル側に 「頼まれたら必ず描かなくてはならない」「少なくとも描くように努力すべき」 などという義務も責任もありませんし、「スケブ依頼」 自体を避けたり、嫌うサークルさんも少なくありません。 「描き手」 と 「読み手」、あくまで対等な立場でのサークルの 絵描きさん とファンとの 「信用・信頼と理解」 に基づく、「交流の一環」 のような感じです。
「スケブ」 を頼む人は、しっかり相手の立場に立ってお願いしましょう
「スケブをお願いする場合」 は、スケブ依頼 の項目にマナーや具体的なやり取りの説明などがあります。 頼む人も頼まれる人も気持ちよくイラストを通じたコミュニケーションが図れるよう、相手の立場に立ったやり取りをしたいものですね。
「スケブ依頼」 をする側、受ける側、それぞれのアレコレ
サークル活動などをしていて 「スケブの依頼」、すなわち 「あなたの絵が欲しいです」 とラブコールされるのは、ちょっと嬉しいものです。 しかしその数があまりに増えると描くのも大変ですし、同じスケブに自分よりはるかに絵のうまい人、有名な 大手サークル の気合の入ったイラストなどがあると、緊張したり、ちょっと凹んだりもします。
肉筆回覧誌 などもそうですが、絶対に失敗できないというプレッシャーもあり、楽しいけれど辛い、嬉しいけれど面倒な、独特なコミュニケーションになりますね。 つい調子に乗ってホイホイと受けてしまい、気がついたら会場で 絵描き しかしてなかったなんてことにもなったりしますし。
自分の描くスピード、会場回りや挨拶回りの時間なども考え、無理のない 「スケブOK」 でイベントを楽しみたいものです。