人によって大手サークルの捉え方は様々ですが…
「大手」（おおて）「大手サークル」（おおてさーくる） とは、同人誌 の 頒布数 （売れる 部数 の量） が飛び抜けて多い 同人サークル、有名で影響力の強いサークルのことです。
ただし同人誌頒布数は、参加した 同人イベント の規模や種類によって大きく左右されますし、スペース や開催時間の制限による、手売りの物理的限界もあります。 ですのでこれと云った明確な数的基準はないようですが、おおむね大規模な同人イベント１回で 2,000部〜 3,000部程度以上を常に 頒布 するところは、たいていこう呼ばれているようです。
それ以上の数が出る場合は、とくに 「超大手サークル」 などと呼ぶ場合もありますが、中には コミケ などでは数万 （３万とか４万） もの 「部数」 を持ち込むようなサークルもあります。 とりわけ大きな混雑が予想されるサークルに関しては、コミケなどで特別に複数日のサークル参加を許可されているようなところもあります。
ところで 「大手」 の語源は？
なお言葉としての 「大手」 は、日常会話でもよく使われる 「大手」 と同じ意味で、元はお城の正面にある巨大で立派な正門 （大手門） を意味します。 またその門に通じる通りを、大手筋と呼びます （城下町で、地名として大手町や大手筋などの名称が残っているところもあります）。
転じて同一業種内で極めて規模の大きな企業などを 「大手企業」 や 「大手」、多額の売買を行う大企業や個人を証券の世界などで 「大手筋」 などと呼ぶようになりました。 対義語は経済用語としては中小、お城の門としては搦手 （からめて/ 裏口のこと） となります。 ちなみに一部の城では、大手門ではなく、追手門とする場合もあります （高知城など）。
実際に同人イベントなどでも対応が変わります
なおこうしたサークルは混雑 （長い並び列） 対応の必要があるため、イベント会場 の壁際、非常口 （出入り口） 近辺にスペースが 配置 される事が多く、壁サークル や 「外周サークル」「非常口サークル」 と呼ばれる事もあります。 イベント主催側で 「混対サークル」 と呼ばれる事も。 ただし中には、自分のスペース前に長い行列が出来ると人気がある大手サークルっぽく見えるからと、わざとノロノロと時間を掛けて同人誌の販売を行う 牛歩サークル なんてのもありますので油断できませ
また 転売 などを防ぐために、サークル側が販売制限をかける場合が多く、同人誌の購入に際して 「１人３冊まで」 となっていたり、「１人１冊まで」（１冊限りで 一限 （いちげん） とアナウンスするサークルさんもあります。
さらにこの手の大手サークルが希少価値を煽るような 限定本 などの頒布をするのを、「会場の混乱を防ぐ」「オークションなどでの、不健全な価格上昇を防ぐ」 ために、規約で厳格に禁じている同人イベントなどもあります。
プロ作家やそれに近いポジションの作者が活躍するサークル
サークルの活動内容に関しては一概には言えませんが、美少女系もしくは やおい系 でいわゆる 18禁 同人誌を頒布されているところが比較的多いようで、また 美少女コミック系 の 商業誌 やＢＬ誌でプロ活動をされている作家さんのサークルが、そのかなりの部分を占めているようです。
ちなみに、まるっきり本が売れてないのに、自分は人気同人作家だと思い込んでいるような人を、「脳内大手」 などと呼ぶ事もありますね。 内容があまりに酷く、嘲笑の対象として噂話に登るのを、「人の噂になっている…人気ある！
こゆケースだと、個人的に知り合いだったりして老婆心からその勘違いを諭してあげたいと思っても、「あたしの人気を妬んでそゆ根も葉もない事云っているのね
一方、金融の世界の言葉に倣う形で一部に 「メガサークル」 といった呼び方をする場合もあります。 とくにイベントなどに参加せず オンライン専門 で活動している場合、壁といった言い方ができないので大手以外の言い換えとして使う人もいますが、あまり広まってはいないようです。
長い行列…転じて 「最大手」 なんて俗語も
なお、その ジャンル でもっとも人気がある、本をたくさん頒布しているなんてサークルは、「最大手サークル」 と呼ばれますが、単に 最大手 などと呼ぶ場合には、「トイレ」 のことだったりもしますｗ 長い長い行列ができている…転じて 「最大手」 という訳ですね。
他にもサークルや中小イベントの 主催者 などが、告知 のための チラシ や ペーパー を配布するために利用する チラシ置き場 （「ペーパー置き場」） とか、イベント終了時の宅配便の受付なども、人が殺到することがあるので 「最大手」 などと呼ばれたりします。
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