その気持ち少しだけわかるぜ… 「我はメシア、明日この世界を粛清する。」
「我はメシア、明日この世界を粛清する。」 とは、過度の精神的ストレスによって心が壊れて病んでしまい、メンヘラ というか 電波 な感じに陥ってしまう状態、何もかもが豹変してしまうような状態をあらわす言葉です。
元々は 「mixi」（ミクシィ/ SNS） の利用者と思しき人物が、頑張って mixiデビューの日から日記をつけているものの何の反応もなく、そのうち徐々に精神を病んでいくという流れを、日記のタイトルを列挙する形でまとめた創作の文章が 元ネタ となる言葉です。 mixi やその利用者を揶揄する ニュアンス のものですが、掲示板 ２ちゃんねる などでコピペ素材として流行すると、最後の日の日記タイトルとなる 「我はメシア、明日この世界を粛清する。」 もあわせて流行することになりました。
「我はメシア、明日この世界を粛清する。」 コピペ
mixiデビュー！(0)
今日は僕の誕生日です！(0)
みなさんはどう思いますか？(0)
あけましておめでとう！！(0)
マイミクの皆さ〜ん！お知恵拝借！(0)
mixiプレミアム入っちゃいました！！(0)
皆様にアンケートです(0)
最近めちゃくちゃ落ち込んでいます…(0)
手首切りました…(0)
家にある睡眠薬全部飲みました…(1)
ありがとう…(1)
我はメシア、明日この世界を粛清する。(54687)
日記書いて反応ないと悲しいよね辛いよね…(´；ω；｀)
この文章では、日記のタイトルの後に (0) といった括弧文字がついています。 これは mixi の日記で一覧表示をした際に、それぞれの日記記事についた コメント （レス や リプ） の数をあらわしています。 (0) は、要するに誰からもコメントがなかったことを意味します。
一応マイミク （ツイッター の フォロワー や ゲーム のフレンドのようなもの、ネトモ） はいるようなのですが、２日目の誕生日は スルー され、「お知恵拝借 」とか 「アンケート」 といった 「コメントをください」 の意図が明白な日記ですら無視されるのは精神的にかなり堪えるでしょう。
コメントがつかないと辛すぎる テーマ をこの段階でわざわざ選んだのは、恐らく誰も日記を読んでいないわけではなく、読まれてはいるけど反応はされていない状況 （既読スルー） であり、最後の望みに賭けた結果なのでしょう （mixi には閲覧者の既読がわかる足あと機能があります）。 人によっては自分にも多かれ少なかれ身に覚えのある切なさ辛さで、ある種の 共感性羞恥 を招いて 「あああああ」 な感情に襲われるケースもあるでしょう。
その後、万策つき思いつめて睡眠薬を全部飲んだという日記にはやっと１件反応があり、それに対して 「ありがとう…」 との感謝の日記をつけてはいるものの、精神的な何かの糸がぷっつり切れたのか、ついに 「我はメシア、明日この世界を粛清する。」 が登場。 その日記に対してのみ 54,687件もの反応があるのも、ある意味 不憫 です。
この文章自体は前述の通り創作で （そもそも mixi の日記の コメント欄 は最大200個までです）、mixi に限らず ネット のコミュニティ系サービスに存在しがちな 「構ってちゃん」 のありがちな日記タイトルを真似て作られた ネタ なのでしょう。 しかし全体的に完成度が高いこと、文末の 「！」 が 「…」 になったり一人称が 「僕」 から 「我」 に変わるといったディティールの細かさ、そして何より 「結末はともかく、こういう状態の辛い気持ちはわかる…」「自分も似たようなものだった…」 との身につまされる流れが、単に面白 コピペ という 枠 を超え、独特の味わいと深みのあるものとして 認知 されたからでしょう。
なおこのコピペが人気となることで、人が徐々に変化して最後に何らかの破滅的状態に至るような文章を 「我はメシアみたいな文章だ」 と類型する場合もあります。
精神ではなく思考が崩壊すると 「かゆうま」
ちなみに精神ではなく肉体や脳が病んで思考能力が壊れていく状態は 「かゆうま」 と呼ぶことがあります。 こちらはカプコンのホラーアドベンチャーアクションゲーム、「バイオハザード」（BIOHAZARD/ PS版として 1996年３月22日発売） に登場する飼育員の日記の記述 「かゆ うま」 が、その元ネタとなっています。
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