人間が欲が生み出した哀しいモンスター、スライム
「スライム」 とは、ぷるぷると動いて少女を襲う何か…です。 触手 とはお友達かも…。
同人 の世界、とりわけ 18禁 な内容の作品では、「触手」 と並んで男性器の替わりとして活躍する場合が多いようですね。 不定形さが特徴なだけに描くのも簡単で、“女の子以外は描きたくないぃ” なエロ作家にとっては (“女の子以外は見たくないぃ” なエロ 読者 にとっても(笑)、誠に都合の良い物体となってます。
また 「触手」 と異なり、洋服を溶かすスキル(?) があるってのもポイントですね。 半透明でもあるので、受け の キャラ の体に覆いかぶさっても、透け てキャラがちゃんと見えるのもポイントが高いです。
スライムの概念誕生と一般へのイメージ普及
ところでこの 「スライム」、元々は ファンタジー 世界の生き物として登場しました。
誕生の経緯については諸説あるようですが、中世ヨーロッパにおいて、錬金術師の実験によって偶然生まれたもの…とするのが定説となっているようです。 その後アメリカにも伝わり、欧米の モンスター のひとつとなっています。 特徴としては、恨みや怒りなど人間の負の感情を蓄積する習性があるとされ、ぶるぶるグニュグニュと粘液状の気味悪い容姿も手伝って、ゲーム の敵モンスターとしてもお馴染みの生き物となっています。
またスライムという名前ではないものの、ハリウッドなどでパニック映画としてグニョグニョの何かが人を食うような映画があったり (恐怖の殺人アメーバみたいな感じ)、とにかく得体の知れない何かってのは昔から不気味なものとして認識されているようですね。
玩具、商品としての 「スライム」
ところで 「スライム」 と聞いて真っ先に 「1970年代末にツクダホビーから発売されたB級玩具」 を思い出す人と、「ドラゴンクエストなど、RPGゲーム」 を思い出す人と、世代で真っ二つに別れるらしいですが (ちなみに 筆者 は、前者で
その影響でしょうか、必ずしも “悪役”、邪の生き物” としてのみ、扱われてはいないケースも見受けられますね (負の感情だけでなく、例えば思いやりや愛情などの良い感情をも集めるもの…なんて 解釈 もされるようになりました)。 暫く前からは、“可愛らしいスライム” …なんてのも、ちょくちょく見かけるようになっていますし。 「スライム」 と似た感じの落ち物ゲームキャラの 「ぷよ」 も、ちょっと 「スライム」 プリティ説に影響しているような気がしま
可愛いかそうでないかはともかく、美少女と、美少女以外は描きたくない見たくない人がいる限り、同人世界でのスライムの未来も安泰ではないでしょうか…?(笑)。
なお商品、玩具としてのスライムは、グアー・ガムを原料としてアメリカで誕生しました。 一種のパーティーグッズ、ジョークホビーのような カテゴリ で、「独特のヒヤっとした感触を楽しむ」 という、「触感を遊ぶ玩具」 という独創的なものでした。 その後日本でも販売が開始され、爆発的な大ヒットとなりました。
販売は継続して行われていますが、近年リバイバルブームとなり、独特の触り心地が 「癒される」「ヒーリンググッズとして最適」 と、再評価されているようです。 最近では、「大人のスライム」(ちょっとHな感じですが、別にアダルティなグッズではありません) として、ヒーリング系で利用される場合も多いようです。
できるかな♪ 楽しいスライム作り
さてさて、以下は完全な蛇足ですが…。
前述したツクダホビーのB級玩具としての 「スライム」(1978年(昭和53年)3月発売/ 定価 500円) は、個人的には随分と思い出深いですね。 しばらく遊んでいると汚れてすぐに黒くなっちゃいましたが(笑)、その 色 がまた不気味さをUPしてくれましたし、よく女子の頭の上に載せては、泣かせて遊んでいたよ〜な気がします… (って、ロクなガキじゃね〜
蛇足ついでに、この玩具の 「スライム」、主な成分は PVA (ポリビニルアルコール) とホウ砂 (ホウ酸ナトリウム)、水とで出来ているんですが、PVA は洗濯ノリに含まれている場合が多く、そうした洗濯ノリと薬局で入手可能なホウ砂とをゆっくり水で混ぜ合わせれば、お手製のスライムを生み出す事も可能です (絵の具を混ぜれば好きな色のものが作れますし、鉄粉を混ぜると、磁石に向かってぐにぐに蠢くものも作れま
童心に帰って、あるいは中世の錬金術師気取りで、My スライムを造るのも楽しいかも…(あんまし楽しくないか