安定はしないけれど個性的だったり 「アシンメトリー」
「アシンメトリー」(asymmetry) とは、非対称という意味の言葉です。 略して 「アシメ」 と呼びます。 例えば左右アシメなら、右と左とが対称ではない異なった形や要素であるとの意味になります。 対義語は 「シンメトリー」(symmetry/ 対称) です。
元々非対称が当たり前のものにあえて非対称と云ってもあまり意味がありませんから、一般には対称だと思われるものが、何らかの理由によって非対称となっているケースでよく使われるでしょう。 例えば人や動物の顔とか身体、服飾品や 髪型 といったファッション分野、車や船、航空機といった機械類や建築物、インテリアなどのデザインなどです。
もちろん対称とはいっても、人の顔も微妙に左右で異なっていますし、内臓なども左右で全く違います。 これは動物でも機械類でも同じでしょう。 むしろ完全に対称なものの方が探すのが大変なくらいです。 とはいえこれらはおおむね同じような構造や形をしていると考えられることから、そうでない場合と区別するために際立った特徴を持つものを非対称やアシメと呼んで区別します。
一般に人は、中心線に対して左右が揃っている対称性のあるものにバランスの取れた安定感や安心感、均整や均衡性からくる信頼感などを覚えたりするものです。 これは逆に云えば、単調さや型にはまったつまらなさ、堅苦しさになることもあります。 非対称は安定感や安心感が失われる代わりに、動きや変化、面白さを与えられることもあるでしょう。 とくに見る角度や視点を変えて眺めることができるものの場合、動きと共に異なる新鮮な驚きを与えることも可能になります。
美容分野では、アシメヘアなどがよく使われます
意味は同じでも、日本語の非対称と英語やその略語のアシメとではだいぶ ニュアンス や使いどころが変わりますが、日常 でもそれなりに使われるケースでは、服装や髪型といったファッション分野でしょうか。 例えば左右で色や形が違う服をアシメ服と呼んだり、左右で長さやスタイル、場合によっては 髪色 まで異なる 髪 をアシメヘアやアシメ髪と呼ぶなどです。
とくに髪型の場合、前髪のあしらいでアシメヘアと呼ばれることが多いでしょう。 髪の分け目に合わせて髪を左右どちらかに流す、顔の中心から見て一方だけをかき上げたり、ひっつめ で片方だけ垂らすなどが代表的です。 また髪を結ぶ場合、後ろで結ぶものを ポニーテール、左右で結ぶものは ツインテール などと呼びますが、左右どちらかだけから結ぶものは片しっぽと呼んだりします。 これもアシメヘアの一種です。 とくに極端なものでは、側頭部の右左片方だけを剃り上げたり、髪全体を片方に寄せるものなどもあります。
2000年代中頃には人気歌手・俳優の中島美嘉さんのアシメヘアが大流行。 大人っぽい 雰囲気 がありながら野性味のあるワイルドなスタイルは大人気となり、女性ばかりか男性までもが似たような髪型にするなど、ブームとなっています。 2001年にデビューし高い歌唱力や美声から話題となった中島さんは、翌 2002年に発売したファーストアルバム 「TRUE」 がミリオンセラーとなるなど一気にブレイクし、数々の賞を受けると共に NHK紅白歌合戦 にも出演、国民的歌手ともなりました。
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