英語の OUT をローマ字書きで… 「これはAUTO」
「AUTO」 とは、英語 「OUT」(アウト) のローマ字書きによる表現です。
英語本来のOUTは、「外」 といった意味の言葉ですが、野球の世界では、打者や走者が塁に出たり走塁する資格を失ったことを指し、これが転じて 「失格」「失敗」「ダメ」「禁止」 などといった意味でも広く使われる言葉です。
アウトを外来語由来の日本語とすると、ローマ字書きで 「AUTO」 になりますが、あくまで本来の英語の綴りでは 「OUT」 が正しく、また英語での 「AUTO」(自動) とは別の言葉となり、意味が違ってしまいます。 そのため、ネット の世界では、ある種の ネタ や 釣り として、あるいは 誤読言葉 や 誤変換当て字 のような ニュアンス で使われる ネットスラング の一種のような扱いとして、シャレで使われるようになっています。
ちなみに英単語が日本語化して本来の英語の綴りではなくローマ字になるのは、例えばインスタントラーメンの 「チキンラーメン」 が Chicken Ramen ではなく Chikin Ramen だったりと、一般にも様々な例を見かけます。
犯罪書き込みや違法アダルト画像などで、「これはAUTO」
この言葉がもっぱら使われる場所はネットの 掲示板 やコミュニティなどです。 誰かの発言 (レス) がセーフなのかアウトなのか、あるいは誰かが貼り付けた 画像 や動画などがセーフなのかアウトなのかを判定する時に使ったりします。 「これはAUTO」(これはダメだろう) といった具合です。
もっともよく使われ、この言葉が流行り始めるきっかけとなったのは、児童ポルノまがいの未成年者のエッチな画像の貼付けや、犯罪予告の 書き込み などでしょうか。 これらを掲示板などに書きこむのは違法であり、普通に 逮捕されますから、かねてから 「通報しました」 と並び、「アウト」 とカタカナでレスが付けられてきました。 これが誤ローマ字入力されたスラングとして発展し、定着した流れです。
英語のローマ字書きやローマ字読み (Image → イマゲ、Warez → ワレズ など) によるネットスラングは、ネットの世界では非常によく見かけるパターンの一つですが、AUTO に関しては、流行として2011年頃から大きな盛り上がりを見せています。 初出や単発的な出現はもっとずっと古いのですが、2ちゃんねる のニュース系の板などでは、この頃から急激に使われるケースが増えてきています。