FTP は、ネット上でファイルを高速でやり取りする方法 (決まり) のひとつです
「FTP」 とは、インターネット や イントラネット などの 「TCP/IP」 ネットワーク上で、様々なデータファイルをやり取りするために使われる 「プロトコル」(Protocol/ ネットワーク上でファイルのやり取りをするための通信手順、通信規約) の一種のことで、IETF という団体で定められたもっともポピュラーなファイル転送方法のひとつです。 名称はそのまんまですが、「File Transfer Protocol」 の略語となっています。
ホームページ (ウェブサイト) を作って ネット に HTML ファイルや 画像 などをアップする時や、一部のソフトウェアダウンロードサイトなどで、欲しいソフトを手早く ダウンロード (DL) する時に使います。 また一部のネット対応をしている印刷所への、デジタルデータの オンライン入稿 の際にも使われる場合があります。
様々なコマンドがありますが、基本はソフトを使って簡単に利用できます
FTP を利用してファイルの転送をする場合、通常は FTP に対応したソフト、「FTPソフト」 を利用します。
代表的なFTPクライアント「NextFTP」 |
種類は様々あり、またホームページ作成ソフトによってはその機能を持っている場合もありますが、一般的には無料、もしくは有料のFTPクライアント (ソフト) をどこからかで見つけ、それをパソコンにインストールして使います。
代表的なソフトウェアと云えば、「FFFTP」(日本語版/ 無料) や 「NextFTP」(日本語版/ シェアウェア)、「SmartFTP」(日本語版あり/ 商用利用のみ有料) あたりが有名です。
特殊な使い方をしなければ、どのソフトを使っても基本的な性能や使い勝手、機能などはほとんど同じなので、試してみて自分に合うものを使ってみると良いと思います (筆者 は 10年ほどまえから 「NextFTP」 を愛用していますが、高機能で無料でもある 「FFFTP」 を使ってる友人も多いようです)。 どちらも丁寧なヘルプが付いていますし、レンタルサーバなどで細かい 設定 の方法やファイルの アップロード についての解説も、これらのソフトを実際に使って説明している場合が多いので、導入でつまづくことは少ないと思います。
パソコン初心者だと、概念を理解するのが難しかったりするオン・オフライン
ホームページの転送やファイルのダウンロードだけでなく、最近では 同人誌 などの 原稿 を印刷所に電子入稿 (データ入稿)する時にも使われる場合が多い 「FTP」 クライアント、パソコンにちょっとでも詳しい人なら全く問題がないソフトなんですが、本格的に初心者の人だったりすると、概念 からして分かりにくかったりするようです。
少々乱暴なたとえ話で説明しますと、例えば Windows パソコンのローカル 環境 (自分のパソコンの中身だけ) で、ファイルの移動やコピー、削除をする時に使う 「エクスプローラー」 の、ちょっと使い勝手の違うソフトのようだと思えば分かりやすいかも知れません。 実際に上記の 「FTP」 ソフトをインストールして起動すると、画面の右と左に日ごろ見慣れているエクスプローラーのような画面が出てくるはずです。 たいていは向かって左側がローカル、すなわちあなたのパソコンの中身、右側がウェブサーバ、すなわちネット上にあるホームページスペースや、入稿用データフォルダだったりします。
実際はウェブサイト用のサーバや印刷所の入稿用サーバのアクセス ログイン 設定に合わせたログインのための各種設定が事前に必要ですが、それさえ済ませてしまえば、いつもローカルでやっているファイルの移動やコピーと同じような作業を、ローカルとネットワーク上とで行うような感じになります。
ブラウザを使ったファイルの送受信より高速で楽ちん
一部のレンタルサーバなどでは、ブラウザ (Internet Explorer や Fire fox) の画面上でファイルのアップロードやダウンロード、編集ができる場合もありますが、FTP ソフトを使えば一度に大量のファイルを高速でやり取りでき、ホームページの更新や編集にとても便利に使えます。
使いこなせるようになると、かなり便利ですし、ネットを積極的に使った 同人 の活動では、なくてはならないソフトのひとつですので、ちょっと難しくてもチャレンジしてみましょう。