上目遣いで媚びる様に独特のエロスを感じたり…「媚び」
「媚び」(こび) とは、誰か、とくに自分より上の立場の人間や強者の気に入られようとして相手の機嫌をとったり、素直で従順な態度を示す、あるいは何らかの下心を持ってへつらったり、卑屈でなまめかしい態度を取ることです。 作り笑顔で相手の関心を惹いたり、相手の意見を無批判に全肯定する、おべっかを使う、ごまを擦るなどが代表的です。
日常 でも上司や取引先に気に入られようとへつらう部下や営業職、異性に色気を使って取り入ろうとする人物などはいますが、一般的にはあまり褒められた行為とは見なされず、プライドのない利己的なお調子者と見られたり、あからさますぎるそれは人間性を疑われたり軽蔑の対象にもなるものでしょう。 より強調して 「媚びへつらう」 と表現したり、「阿諛 (あゆ) する」 みたいに呼ぶこともあります。 一方で自分の生活や守るべき家族のために下げたくない頭を下げる姿は社会人にとってはありふれたものでもあり、そこに利己的とか情けないといった負のイメージではなくある種の覚悟や矜持を感じて ポジティブ なイメージを持つこともあります。
おたく や 同人 の世界でも同様の意味で用いられ、とくに ネット においては ファン に必要以上に媚びるアイドルや声優といった芸能人を悪しざまにそう呼んだり、おたくに媚びておたくのフリをするタレントを 「ビジネス オタク」(ビジオタ) と呼ぶなど、揶揄・侮蔑の対象として扱う場合がほとんどです。
対義語や対概念としては 「毅然」「強硬」「正直」「愚直」 などでしょうが、おたくや同人の世界では 「くっ殺」(敵に捕らえられた ヒーロー や ヒロイン が命と引き換えに敵に降伏したり配下になる、慰み者にされるくらいなら潔く 死 を選ぶ際のセリフ 「くっ…殺せ!」) とか、「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」(マンガ・アニメ 「北斗の拳」 に登場する南斗六聖拳の聖帝サウザーがケンシロウとの バトル で窮地に陥り 敗北 を悟った後でも帝王としての威厳を示したセリフ) があります。
卑屈な態度やひきつった笑いを愛でる性癖も
イラスト やマンガなどでは、特定の シチュエーション や表情、身体的ポーズを指して 「媚び」 と表現することもあります。 代表的なのは上目遣いで異性に甘えるような表情や 仕草 全般を媚びや媚びポーズと呼んだり、同様に上目遣いで男性の性器を握ったり 擦ったり する仕草を 「チン媚び」 と呼んだりします (逆に性器を握る側が上位の場合、あるいはフェミニズムやジェンダーの文脈で女性からの承認を必要とする自立できない男性のそれはチンよし (ちんちんによしよしする) と呼ぶこともあります)。
前述の通り媚びる姿勢はあまり褒められることはありませんが、強者にへつらったり嫌と言えずに引きつった笑みで相手の理不尽な要求を受け入れるような卑屈な姿にある種の征服感や支配欲の充足を感じたり、逆に媚びる キャラ の姿に自己投影をして被虐的な羞恥に 萌える という 性癖 の持ち主は少なくなく、ある種の 萌え要素 として扱われることもあります。





