失礼な冗談も笑い飛ばす 「こやつめ、ハハハ」
「こやつめ、ハハハ」 とは、上機嫌の目上の者が、後輩や部下などから礼を失した冗談や軽口を投げかけられた時に、それを笑い飛ばしてしまうような意味で使う言葉です。 また本来の使い方から離れ、目上の者が目下の者、あるいは友人や恋人などの健気さ、いじらしさを感じて、「かわいいやつだ」「ういやつだ」 といった意味でこのフレーズを使う場合もあります。
元ネタ は、原作 久保田千太郎、作画 園田光慶 (1940年12月7日〜1997年3月17日) による マンガ 「三国志」(いわゆる園田三国志/ 講談社刊) の作中セリフで、曹操 孟徳 (155年〜220年3月15日) が軍師 司馬懿 仲達 (179年〜251年) に対してしゃべった 「こやつめ ハハハ!」 に由来します。
( _,, -''" ', __.__ ____ ハ ( l ',____,、 (:::} l l l ,} / \ ハ ( .', ト───‐' l::l ̄ ̄l l │ ハ ( .', | l::|二二l | ハ こ .| ( /ィ h , '´ ̄ ̄ ̄`ヽ | ハ や │ ⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ/ ', l.l ,' r──―‐tl. | ハ つ │  ̄ ', fllJ. { r' ー-、ノ ,r‐l | ! め │ ヾ ル'ノ |ll ,-l l ´~~ ‐ l~`ト,. l | 〉vw'レハノ l.lll ヽl l ', ,_ ! ,'ノ ヽ ____/ l_,,, =====、_ !'lll .ハ. l r'"__゙,,`l| )ノ _,,ノ※※※※※`ー,,, / lヽノ ´'ー'´ハ -‐'"´ ヽ※※※※※_,, -''"`''ー-、 _,へ,_', ヽ,,二,,/ .l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `''ー-、 l ト、へ |
「こやつめ、ハハハ」 のAA |
作品では絶頂期にある曹操が、天にまで届く宮殿を作るつもりだと述べたところ、司馬懿は 「高い宮殿も結構ですが、陛下もお年ですので昇ったまま昇天 (死んでしまう) なさらぬように」 と冗談を飛ばします。
これに対し曹操は 「こやつめ ハハハ!」 と笑って応え、司馬懿も 「ハハハ」 と笑い返します。
なお前後が入れ替わった 「ハハハ、こやつめ」 という言い回しもありますが、意味や使い所は全く同じです。
ある意味伝説的な突っ込みどころ満載の三国志
「こやつめ、ハハハ」 的なセリフは似たようなものがそれ以前からたくさんありますし、権力の絶頂にある者が、部下や息の掛かった下の者の冗談に笑いで返すのは、悪代官と越後屋よろしく、定番 のセリフ&フレーズでしょう。
三国志関係のネットスラングや おたく用語 には様々なものがありますが、この言葉がある種の ネットスラング ともなっているのは、元ネタを知らなくても意味がわかる使いやすいフレーズであること、元ネタとなった園田三国志が突っ込みどころ満載のカルト的人気を得ていた作品で 同人 や オタク の 界隈 で話題となっており、AA (アスキーアート) などが盛んに作られ、ネット の 掲示板 などで広く使われていたからでしょう。
掲示板などでは上記の使い方の他、あからさまな 釣り や嘘情報を書き込んだ人に対する ツッコミ の レス として、このAAを貼る使い方が広まっています。