「おたく」 が使うからオタク用語、しかしその分類と定義は難しい…
「オタク用語」「オタ用語」 とは、いわゆる おたく と呼ばれる人達が使う専門性のある言葉、仲間内で使う俗語、隠語、ジャーゴンなどのことです。 似たような意味で、アニオタ用語 (アニメ が好きな おたく、アニメオタク が使う言葉)、萌え用語 (萌え のあるアニメや マンガ、ゲーム などの ファン が使う言葉)、あるいは おたくの 聖地 でもある 秋葉原 から、アキバ用語 などと呼ぶ場合もあります。
ただし、昔のように 「おたく」 な人が少数派だった頃の話ならともかく、1990年代末から2000年代にかけ、ごく一部の少数派とくくるには無理なほどの人たちが おたく的な文化や言葉に触れ、それを当たり前に使うようになると、「単なる若者言葉」 と 「オタク用語」 との境界線がとてもあいまいになってきます。
ひとくちに 「おたく」 といっても、様々な ジャンル や カテゴリ に 趣味 の分野が広がっていますし、例えばアニメの専門用語だって、おたくだけが使っている訳ではなく、業界人や 腐女子、あるいは 一般人 が使っている場合もあるでしょう。 もちろん、そうしたアニメ専門用語に、アニメとは無関係なそれ以前からの 元ネタ が存在する場合だってあります。
オタク用語、ネットスラング、同人用語、重なりあう無数の言葉
おたく用語こそ新時代の最先端? |
こうした傾向は ネット の登場、なかでも インターネット の普及により、ネットの専門用語、いわゆる ネットスラング とも一部で言葉が混ざり合い、全体として 「これは◯◯用語だ」 などとくくれないのはもちろん、ひとつひとつの個別の言葉の分類も、困難になっている場合があります。
例えばアニメAの劇中セリフをそのまま使えばアニメ用語 (もしくは作品タイトルをとった◯◯用語) になるのでしょうが、それをアレンジしたものがネットの 掲示板 2ちゃんねる で話題になって大流行した場合、アニメ用語なのかアニメ由来のネットスラング (2ちゃんねる用語) なのか、はたまた全体としてオタク用語にすべきなのかは、判別が難しいと云えます。
またその言い回しを全く別の人たちやコミュニティ (例えばオタクと無関係の女子中高生や ギャル系 の若い女性など) で別の意味で使うようになり定着したら、言葉のカテゴリや定義が途中から 「変わった」 ことにもなります。
言葉は生き物とは良く聞く話ですが、ネットの登場、ソーシャル系サービスのブームなどもあり、世代交代や進化のスピードはますます加速する状況にあります。 プライベートや趣味、遊びの場で使う言葉と、オフィシャルな場で使う言葉の使い分けはもちろん前提として必要ですが、多くのオタ用語が、事細かく用語として分類し理解するのが難しい、あるいはひょっとして無意味な時代がそろそろやってきているのかも知れません。