彼女が大きいのか、ボクが小さいのか… 「巨大少女」
「巨大少女」 とは、そのまんまですが 「体が大きな女性」 のことです。
ただし身長が170センチあるとかそれ以上とかといった 「人間の レベル」 ではなく、怪獣のような何十メートルもあるサイズ、家やビルを押し潰しそうな、それはそれは大きな女性を指します。 他には 「巨大娘」「巨大女」「巨女」 などと呼ぶ場合もあります。 欧米では 「Giantess」「GTS」 とか、「巨大フェティシズム」(Macrophilia) のひとつの カテゴリ ともされています。
通常こうした 「巨大な女性」 が好きなのは男性で、ウルトラマンのように大きな体で活躍して欲しい、暴れまわって欲しい、なんてのが理解しやすい理由ですが、実際は女性が大きいというよりは、それを見ている自分が小さい、つまり縮小願望の発露のような捉え方をされるケースがとても多く、SM における被虐趣味、「M」 の好みの文脈で語られるケースがもっぱらとなっています。 ただしジャンルとしてある程度確立すると、純愛 ものなど様々なテイストの作品が広く描かれ、また支持されるようになっています。
すなわち、「彼女のあそこの中に入って窒息死したい」「体内に進入したい」「小汚い虫けらの俺を、アリンコのように踏み潰して欲しい」「彼女の聖水 (おしっこ) の濁流に呑まれて溺れたい」 という訳です。 なお反対に小さい女性は、「小女子」(こうなご、ではなく、こおなご) もしくは、そのまんまですが、「親指姫」 となります。
ウルトラマンの巨大フジ隊員
日本や日本の 同人 の世界などでは、ウルトラシリーズや ヒーロー 怪獣もの、特撮などの作品の パロディ の形を取るケースが多く (そうでないものもあります)、「女性が巨大化する」 というエピソードを持つ初代 「ウルトラマン」 の第33話、「禁じられた言葉」(1967年2月26日放送) がそのベースともされています。
桜井浩子さん演じるフジ・アキコ隊員が悪質宇宙人メフィラス星人に操られ身長40メートルに巨大化、自衛隊の攻撃を受けるシーンは見るものに衝撃を与え、「ああ、うつろな表情のフジ隊員の右こぶしで…」 などと思う人も結構多かったようです。
このエピソードはその前に放映していたウルトラQの第17話 「1/8計画」(1966年4月24日放映、人口増加による人口密度増大を緩和するため、人間縮少機で人間を小さくするエピソード) の逆バージョンのような内容でしたし、人間を大きくする、小さくするなんてのは、「ガリバー旅行記」 をはじめ空想物語では お約束の展開 ですが、やっぱりフジ隊員巨大化のインパクトは、世の オタク に与えた影響が大きかったような気がします。 その後、ウルトラセブンのアンヌ隊員が巨大化したら…なんて ネタ が 趣味 で作られたりもしていました。
ちなみにこのフジ隊員のエピソードは、日本で 「妖怪巨大女」 と題され公開もされた1958年のアメリカ映画、「Attack of the 50 Foot Woman」(50フィート女性による攻撃) の影響もあるのでしょうが、ウルトラマンともども、神話の時代からある 「巨大化して戦う」「破壊する」 という意匠のこんにち的な視覚化の典型例なのでしょう。
なお マンガ の世界では、永井豪の 「あばしり一家」 に登場する極悪人ハンター・法印大子などがよく話題になりますね。 また 「夢の中で巨大化する」「怒った女性が漫画的デフォルメとして巨大化して描かれる」 などの単発的な巨大化ならば、膨大な数の作品がありますが、いわゆる 「巨大娘フェチ」 と強く結び付くものも、かなりの割合で存在しているイメージです。
度々メディアを賑わせる巨大少女… 「全裸巨大少女」 なども
巨大少女という モチーフ が 「絵 になる」 からなのか、しばしば大手メディアなどで人気タレントなどを起用した映像などが作られるケースがあります。 記憶に新しいところでは、制汗デオドランド剤 「VAN」 のテレビCMで、渋谷の街を闊歩する後藤真希さんとか、ソニンさん (SONIM) の 「カレーライスの女」(2002年8月) のPVにも、巨大化した姿が登場しています。
なお 「全裸 巨大少女」 というアダルトビデオなども発売されています。