推しを支えるのは信者の義務? 「お布施」
「お布施」(おふせ) とは、おたく や 腐女子 といった人たちが、推し・担当 とするアイドルや声優といったタレント、あるいは アニメ や マンガ、ゲーム といった コンテンツ やその キャラクター にお金を使うことです。 例えば好きなゲームに 課金 した場合に、「また〇〇にお布施しちゃったぜ」 といった使い方になります。
熱心な ファン や ファンとしてのカロリー が異常に高い人を 信者 (儲) などと呼びますが、自分の好きな ご本尊 を支えるため、お財布が許す限り散財することを半ば 自虐的 に表現する言い回しとなります。 なお同じような意味で、「寄付」「貢ぐ」 や、「年貢」「税金」 といった言い回しが使われることもあります。
とりわけゲームにおける ガチャ への重課金や、握手券やライブ・コンサートといった イベント への参加申し込み抽選券を目当てとする同一商品 (CD や DVD) などの重複購入、さらに出来が悪く熱心なファンでなければ食指が動かないような微妙なグッズ (お布施グッズ) の購入といった、外の人から見るとドブにお金を捨てているようにも見えたりする意味不明なお金の使い方の場合は、よりお布施感が高まるでしょう。
仏教における 「布施」
特定の宗教に帰依してない人の場合、一般にお布施 (布施) と云えばお葬式や法事を営んだ際に、お坊さんに読経や戒名をつけてもらった際に手渡す金銭が思い浮かびます。 これはお坊さんへの対価としてのお礼や手間賃ではなく、あくまでそのお坊さんのいる寺院のご本尊に対する布施となりますが、金銭だけがお布施となるわけではありません。
宗派などによっても異なりますが、金銭を渡す (施す) ことはたくさんある布施のうちの財施であり、お金がなくとも御仏のために行う行為が布施だとされます。 その他にも仏の教えを説く法施や災難などで苦しみ怯える人を慰める無畏施などもあり、「無財の七施」 と呼ばれる様々な善行も布施とされています。 なお金銭物品を施すことは、他に寄進や喜捨、寄付と呼ぶこともあります。