数年に一度開催される特殊なコミケ、「コミケットスペシャル」
「コミケットスペシャル」 とは、1975年12月21日に始まった世界最大の マンガ、アニメ、ゲーム の祭典、コミックマーケット (コミケ/ Comic Market) のスペシャル企画版の 同人誌即売会 のことです。
コミケでは通常、夏と冬に、その時期にメインとして使っている イベント会場 を利用して定期的なイベントが開催されていますが、これとは別に数年に一度 (現在はおよそ5年に一度)、特別な目的や テーマ を持って、それ以外の時期、地域で開催されます。
過去4回開催されていて、2010年に5度目 (通常コミケ外のイベントとしては実質6度目) の 「コミケットスペシャル」 の開催が決定しています。
「コミケットスペシャル」 の一覧
過去に開催された 「コミケットスペシャル」、および開催が決定しているものは、次の通りです。
コミケットスペシャル (1978年5月6日開催/ コミケットスペシャル1)
恒常的な赤字 運営 に苦しむコミックマーケット準備会が、少しでも赤字を減らし運営を救おうと企画されたもので、東京新宿の 「四谷公会堂」 で開催されました。 名称は 「コミケットスペシャル」 で、このスタイルのイベント開催の第1回目となります。 ちなみに赤字救済どころか、かえって赤字が増える結果に終わってしまいました…。
コミケット in 一橋祭 (1978年11月5日開催)
東京都国立市にある一橋大学の漫画研究会の協力により、同大学園祭の一環としてキャンパス内で開催された、小規模なコミケットイベントです。 ちなみにこの頃の通常開催のコミケの規模は、サークル数200、入場者3,000人程度でした。
この 「コミケット in 一橋祭」 は、通常開催ではなく、また 公式 な 「コミケットスペシャル」 とも趣旨が異なり、1とか2のような ナンバリング もされていません。 あくまで 「これ一回きりの特殊なコミケ」 だと云って良いでしょう。
これ以降、特別企画のコミケはしばらく開催されなくなります。
さよなら晴海!!コミケットスペシャル (1996年3月17日開催/ コミケットスペシャル2)
サークル参加 は招待制、一般参加 も事前の申し込みが必要な、特殊なコミケイベントでした。 「さよなら晴海!!」 とあるように、コミケを巨大イベントに育ててくれたゆりかごのような晴海の見本市会場 (東京国際見本市会場) が 東京ビッグサイト へバトンタッチするのに感謝を示し、またコミックマーケットの20周年を記念して開催されました。 このイベント以降、およそ5年おきにスペシャルコミケが開催されるペースが作られるようになりました。
リゾコミ in 沖縄 コミケットスペシャル (2000年3月19日開催/ コミケットスペシャル3)
リゾートコミケとして、沖縄コンベンションセンター にて開催された、異色のコミケです。 通常、スペシャル含め、関東地区以外で開催された唯一の公式コミケットイベントとなっています。
ちなみに当日は突然のスコール、あるサークルによる運営の妨害行為などもあり大変な思いをした参加者も多かったようですが、海上施設が素晴らしく、また南国のリゾートで行われるコミケには格別な印象を持つ人もいます。
30周年記念 24耐(!?)コミケットスペシャル4 (2005年3月21日開催)
コミケット30周年記念として開催されたコミケットスペシャルです。 イベント会場の設営からイベント開催、撤収までを、開催日の深夜0時から翌日0時までの24時間以内で行うという、これまた特殊なイベントでした。 深夜を含むため参加者は 「大人」 ばかりで、真夜中の東京ビッグサイトの独特の感覚、あるいはお酒を持ち込み、ほろ酔い気分で スペース を切り盛りするなど、会場は同じでも、いつもと全く違う独特の 雰囲気 のあるイベントとなっていました。
なおサークル参加したサークルは、午前と午後で総入れ替えとなりました。
コみケッとスペシャル5in水戸 (2010年3月21〜22日開催)
「町おこし、地域おこし」 をテーマとし、開催地公募を行っていた 「コミケットスペシャル」 の第5回目 (通常コミケ外のイベントしては6度目)。 名称の 「コみケッとスペシャル」 の 「み」 と 「と」 が平仮名なのは、開催地 「水戸」 にかけたもので、かつて京成百貨店として営業を行っていた空きビル、伊勢甚泉町北ビル で開催されました。