「俺、両さんの声やってるんすけど」 麻生総理にブチ切れで 「電通調べ認知度98%」
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改変アスキーアート |
「電通調べ認知度98%」 とは、「こんなに有名なのに知らないお前はおかしい」 というような意味の言葉です。
「世界最大の広告代理店 「電通」 の調査で日本国民の認知度は 98% もあるのに、なぜお前は知らないのか…」「無知すぎる」「おかしいよ」 といった、罵倒の ニュアンス となります。
ただし、2ちゃんねる などの 掲示板 を利用している ネット 関連の人、あるいは おたく 関係の人の一部で、「電通」 はかねてよりすこぶる評判が悪く、また信頼もされていないので、「電通の調査だから当てにならない」 という含みを持つ場合もあります。
またマイナーすぎて誰も知らないだろ…と思うようなものに、あえて 「電通調べ認知度98%」 を使って、そのギャップのおかしみを笑うような言葉ともなっています。
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、こち亀のイベントに語源が…
「電通調べ認知度98%」 の 元ネタ ですが、漫画誌、週刊少年ジャンプに1976年42号から30年以上もの長期連載をしているオバケ作品、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀/ 秋本治) の、記念イベントでの出来事とその後の顛末が発端となっています。
物語の舞台となっている東京都葛飾区亀有の亀有商店街に、「こち亀」 の 主人公、両津勘吉の銅像 (通算3体目/ この時は少年時代のもの) が建立されることとなり、原作者 秋本治、アニメ 版 「こち亀」(1996年6月16日〜2004年12月19日/ フジテレビ系列/ 全372話) で両津役の声優となったお笑い芸人、ラサール石井が、2008年11月8日の除幕式に出席。 その際、漫画 好きで知られる総理大臣、麻生太郎が急遽ゲストとして参加することに。
麻生総理は、以前から面識のあった 秋本治さんに自ら歩み寄り握手をしてお祝いを述べたのに対し、ラサール石井さんに対しては無視 (ラサール石井さん側の主張)。 挨拶や握手や祝福どころか、目を合わせることもなかったようで、石井さんは 「俺はガン無視かよ」「俺がアニメで両津役をやっていたのを知らないのか」 と憤慨。 この時の様子を伝えるマスコミ報道も、原作者秋本先生や麻生総理には触れたものの、ラサール石井さんにはほとんど触れない内容となっていました。
腹の虫が収まらないラサール石井さんは、同年11月12日に自身の ブログ、「ラサール石井の鉄板少年らさある -ラサール石井の見たコト聞いたコト感じたコト-」 の 「麻生総理そしてこち亀」 とのエントリーで 「俺、両さんの声やってるんすけど」「てか、ラサール石井を知らないな。待ってくださいよ。俺、電通調べ認知度98%なんですけど」「なんで俺をシカト?いやあ、なんかヘンだよこの人。ていうか、馬鹿だなあ。」 と麻生さんをこきおろした、その本文中のフレーズ 「俺、電通調べ認知度98%なんですけど」 に由来します。
文体が 「マジギレ」 となっており、さらに 「政治家は人気取りに余念がない」「ただでさえこっちはいい印象持ってないんだから」「3日前に急遽参加表明で商店街に迷惑」 などと、事件以前から快く思っていなかったこと、事件そのもの以外の対応なども批判。 またお笑い芸人のブログのわりに、社会の ネタ、政治ネタをかねてから書いていたブログとあって、「これは本気で怒っている」 と話題に。
ブログ 「ラサール石井の鉄板少年らさある」 に批判殺到、炎上する騒ぎに
炎上したラサール石井さんのブログ |
このタレントさんは、過去にも問題発言をブログ上で行っては炎上→エントリー削除して無視、を繰り返しており、今回の経緯と同時に、過去の問題も噴出してネット上のバッシングが加熱。
これらを受けて、ブログは翌日の午前中に該当エントリーを削除。 すると他のエントリーに批判が書き込まれるようになり、その後すぐに コメント欄 も閲覧不可 (削除) に。 いわゆる 炎上 の状態になってしまったわけですが、消されたエントリーは 「ウェブ魚拓」(キャッシュをアーカイブするサービス) で保存され、その後も 「2ちゃんねる」 に スレッド が立って批判コメントが寄せられたり、大手ニュース系サイトにも次々と取り上げられるなど、ある種の お祭り ともなってしまいました。
なおブログのコメント欄自体は翌月には一部で復活し、炎上と無関係の一部のコメントと、炎上に対するラサール石井さんを擁護するコメントの一部のみが残されています。 さらに翌年2009年4月2日には、それまでの livedoor Blog (ライブドアブログ) から、Ameba ブログへと、引っ越しがされています (それに伴い、「ラサール石井の生き急ぎ日記」 にリニューアル)。
せっかくの総理大臣との接点、お笑いで切り返していれば…
前後の文脈で云えば、「電通調べ認知度98%」 ってのは、恐らくギャグだったんでしょう (ただしあんまり面白くないので、マジ なのかネタなのかわかりにくい…)。 また 「馬鹿呼ばわり」 は、その是非はともかく、「愛想を振りまいてくれれば、俺が麻生さんの良い噂を振りまいたのに、もったいないことをする」 にかかる表現ですし、「本来なら、挨拶を待つのではなく、自分の方から麻生さんに挨拶するべきだった」 ともご自分でちゃんと書いていました。
また実際にイベントではその後挨拶をし、両さんの声で 「麻生総理! 大変だと思うけど、これからの日本をよろしくな!」 とマイクでエールを送っており、麻生さんも笑顔でそれに応えています。 さらに11月17日には自身のブログで 「お騒がせ」 と題したエントリーをアップし、問題の記事削除を 「言わば欠陥商品の自主回収のようなものだ」 とし、釈明しています。
しかし、かねてから一部の熱心な 「漫画版 こち亀」 ファン から、「ラサールさんの声は両さんに合ってない」「原作レイプ だ」 などと批判されていたこと、さらにアニメ 「こち亀」 放送により、本来の最終話が未完のまま打ち切られた前番組アニメ 「キテレツ大百科」 のファンの乱入もあり、こち亀ファン、麻生ファン、あるいは麻生の アンチ の人たちと野次馬までを巻き込んで、大騒動になったのは、ご本人が撒いた種が原因とは云え、ちょっと気の毒な感じです (誰であろうと、「俺を知っていて当然」「俺に礼を尽くして当然」 という態度は相手から嫌われるものですが… ベテラン の石井さんがそれを分からないはずはなく、うっかり口が滑ってしまったんでしょうか)。
掲示板 「2ちゃんねる」 のガイドライン板 (ガイドライン@2ch掲示板) には、翌日の11月13日に 「俺、電通調べ認知度98%なんですけどのガイドライン」 とのスレッドが立ち、これら一連の言い回しが面白おかしく取り上げられ、また様々な コピペ 改変のバリエーションや AA が作られることとなりました。
電通もじりの言葉には…
上記の言葉とは直接のつながりはありませんが、「おまえら無知すぎる」 的な、ほぼ似たようなニュアンスで使われていた電通つながりの言葉に、「電通と直接パイプがある俺に言わせると、このスレかなり笑えるよ」 というものもあります。 こちらは 2007年の、いわゆる 初音ミク 騒ぎの時に広まった言葉で、「2ちゃんねる」 などのスレッドで、「電通」 や 「見えない敵」(工作員 など) と戦っている人」 を揶揄するような 煽り (ただし単なるネタだと、みんなわかってる) として広がりました。